明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1831)大水害・大地震の危機に逞しく備えよう―防災・減災体制の抜本的強化を

2020年06月14日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200614 23:30)

みなさま。前号で兄、守田和也を送った話を書きましたが、Facebookタイムラインで600人以上の方から反応を頂いたほか、たくさんのお悔み・励ましをいただきました。
心からお礼申し上げます。いつも生きることに一生懸命で、家族や会社の仲間をこよなく愛していた兄の姿に、たくさんの方に共感をしていただき、僕もとても嬉しかったし、兄も喜んでくれていると思います。
兄の姿をいつまでも心の中に留め置きつつ、また世のため、人のため、持てる力のすべてを振り絞って頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします。


大水害が毎年発生中

さて今回は水害への備えについて論じたいと思います。すでに梅雨が始まっており、今宵から明日15日明け方にかけても、西日本から北日本で、雷を伴う非常に激しい雨が降り、大雨となるところもあると予報されています。
今後、梅雨、夏の台風と雨が強まる機会が増えることが予測されますが、何より踏まえておかねばならないのが、気候変動の影響で雨の降り方の激しさが年々、増していることです。
これに伴い、毎年のように大きな河川の決壊による洪水や土砂災害が発生しており、しかも河川氾濫は年々規模が拡大しています。

ここ3年を振り返ってみましょう。2017年には7月5,6日に福岡県・大分県を中心に「平成29年7月九州北部豪雨」が発生。死者40人、行方不明2人の被害が出ました。
2018年には6月28日から7月8日にかけて「平成30年7月豪雨(西日本豪雨)」が発生。岡山県の真備町が水没するなどする中で、西日本一帯で死者263人、行方不明8人という甚大な被害が出ました。
2019年には10月12日に「令和元年東日本台風(19号)」が静岡県に上陸。関東・甲信越・東北などで死者86人、行方不明3人の被害が出ました。なおそれぞれの名は気象庁の命名によっています。

しかもこの間に2018年9月4日に徳島県に上陸した台風21号があり、関西空港が水没するとともにタンカーが連絡橋に衝突し、しばらく関空が使えなくなりました。また台風は大阪・京都に暴風をもたらし、電信柱や木々をなぎ倒し、家々の瓦をはぎ取りました。
さらに2018年9月9日に千葉県に上陸した台風15号は、市原市のゴルフ場のネットや、山の上にある送電塔をなぎ倒すなどして、広域の停電をもたらし、さらに房総半島南部の鋸南町の家々の瓦をはぎ取っていきました。
一つ一つが大災害でしたが、これらの中で特筆されるのは、昨年の台風19号の被害で、なんと71河川142カ所で決壊・洪水が発生したことでした。堤防が壊れなくても越水した河川はもっと多く、氾濫河川は200を大きく上回りました。


昨年、大氾濫した千曲川 2018年10月守田撮影


千曲川決壊地点の惨状 守田撮影

日本の防災対策の根底が覆っている

毎年のそれぞれの豪雨・暴風・洪水・停電の一つ一つが甚大な被害をもたらしていますが、とくに142カ所での河川決壊は、日本の防災体制の根底を覆すものです。
どれほど重大な事態かを明らかにするために、ここ何年かの河川決壊数をみていきましょう。作年10月にNHKのクローズアップ現代で報じられたことをご紹介します。 
番組の中で「堤防決壊した河川数」というボードが示されたのですがそこでは2000年から2009年までの10年間が平均3河川だったと書かれています。 


NHK「クローズアップ現代」より

しかしよく見ると2001年からの3年間はゼロです。2004年だけ10河川となっている。これは「平成16年7月新潟・福島豪雨」と命名された災害があったため。信濃川水系の支流の堤防11カ所が決壊しています。
これに対して2010年から2018年までは平均9河川と書いてありますが、実際には「平成27年9月関東・東北豪雨」があった2015年に20数件、「平成30年7月豪雨」があった2018年に25件も起こっていて、後半に集中しています。 
ここにはやはり気候変動の影響が大きく表れています。2001年からの3年間ではひとつも起こらなかった河川決壊が2015年20数件、2018年25件、2019年142件と拡大しているからです。大変恐ろしい。右肩上がりでしかも急増しています。

この点は今回の降雨量が各地で「計画降雨」を上回ってしまったことによっても示されています。
「計画降雨」とは、河川整備等を行う際に使われているその流域の基準のことで、基本的には"100年に1回の豪雨でもこれ以上は降らないだろう"との想定による基準値を設定し護岸工事等を行っているのです。
今回、それが各地で破られてしまいました。堤防の想定が超えられてしまったのです。詳しくは以下の論稿をご参照ください。

台風19号 「計画降雨」を上回る記録的大雨
2019年10月16日17:38 日本気象協会 安齊理沙
https://tenki.jp/amp/forecaster/r_anzai/2019/10/16/6319.html


上述の論文より


洪水・地震が必ず来ることを前提に災害対策の抜本的改革を!

これらを見たときに、もはや東京オリンピックなどやっている場合ではないし、高価な武器をアメリカから売りつけられている時ではないことは誰の目にも明らかです。
これだけ大水害が重なっており、今年、来年にさらに大きな規模の水害が発生する可能性があります。
しかもこれに加えて大地震発生の可能性もある。南海トラフ地震や首都直下型地震はいつか必ず来る地震だし、それに至る過程ですでに頻発している「ひずみ集中帯地震」も、今後、実に広範な地域で起こりうる。

そして、この大災害の連続に加えて、世界中で新型コロナウイルス感染症が蔓延しているのです。第一波はなんとか超えたものの、第二波が来る可能性も大きくあります。
IOCはコロナ禍の中で、東京オリンピック開催判断を10月に行うとしていますが、それまでにワクチンができて配備される展望などない!だからできるだけ早く止めが方が、ダメージも減らせます。
そもそも国家予算、自治体予算の大きな部分を防災対策、医療・福祉対策にもっと潤沢に投入する必要がある。コロナ対策も考えて、避難所のあり方も抜本的に変えないといけない。そして経済もそれで回せばいいのです。

安倍政権、いや自公政権は、こうした自然災害の備えを極端に軽視してきました。毎年、大規模な被害が出ているにの、抜本的な対策をしてきていないし、むしろ災害対策や保健対策を削ってきました
その上、これだけさまざまな災害が続いているのに、危険な原発を稼働させ続けている。大災害や原発事故の発生を「ないもの」として考えているのです。
この命を軽んじた姿勢を根本的に変えないといけない。そのために大きな声を共に上げていきましょう。


「ひずみ集中帯」を示すANNニュース

#水害 #豪雨 #地震 #台風 #71河川決壊 #災害対策 #千曲川 #計画降雨

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