明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1737)ヨウ素剤の配布を進めよう!災害対策の強化を、一つひとつ!(本日13日、滋賀県守山市でお話します)

2019年10月13日 11時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20191013 11:30)

河川氾濫被災者の救助を。避難所に仮設トイレの増強を

台風通過の一夜が明けました。各都県に発令された大雨特別警報はすべて「警報」に変わりました。
すでに10名の方が亡くなられたことが確認されています。また16名の方が行方不明です。
何よりもお亡くなりになられた方に哀悼の意を捧げさせていただきます。行方不明の方も早く見つかるようにお祈り申し上げます。

広大な地域で河川が氾濫しています。長野県長野市の千曲川と栃木県佐野市の秋山川は堤防が決壊しました。氾濫は水が堤防を越えていくことから始まりますが、決壊は堤防が壊れてしまうことで流れ出す水の量が圧倒的に違います。
これらのため、家屋の1階が水没するなどして救助を求めている方もまだかなり広い地域におられますが、まだ被災の全貌が把握されていません。一刻も早く多くの方が救助されることを願っています。
氾濫が伝えられている川の名をあげておきます。千曲川、多摩川、都幾川、田川、秋山川、荒川、永野川、蛇尾川、久慈川、宇多川、新田川、夏井川、阿武隈川、越辺川などです。


新幹線も水没 2枚ともに朝日新聞による空撮動画より

長野市の千曲川の堤防決壊 広範囲で住宅に濁流(空撮動画) 朝日新聞 2019年10月13日09時43分 https://digital.asahi.com/articles/ASMBF2404MBFUTIL007.html

これらから広域で避難所生活が必要になると思います。応急措置としてぜひ仮設トイレを避難所のまわりに設置して欲しいです。
トイレ事情が悪いと飲食の抑制が起こってしまい、それが災害関連死にもつながりかねないからです。「命を守るためにトイレ事情をよくして!」との声をどんどんあげてください。
なお救助隊のみなさんも、昨夜から不眠不休の方もおられるかと思います。どうか二次被害にも気を付けながら活動されてください。


ヨウ素剤配布に向けて、守山市で午後2時からお話しします!

この広域災害を見据えつつですが、本日、午後2時から滋賀県守山市でお話します。ヨウ素剤配布を進めるための企画にてです。
いま福井の原発銀座で高浜・大飯原発が動いています。新規制基準では「重大事故」が起こること前提の運転が行われており、いつ起きても不思議はない。
しかも関電原発マネー問題で明らかになったのは、原発が危険であるからこそ、常に大きな裏金が動き、それで稼働が強行されてきたことです。許しがたいです。

こうした事態をまえに滋賀県で脱原発のために活動している24団体が参加して「ヨウ素剤を配ってよ!しが連絡会」が結成されることになりました。
滋賀県を含む各自治体に住民へのヨウ素剤配布を求めます。
今日は連絡会の立ち上げのための企画が行われ、そこで僕が『原発からの命の守り方~安定ヨウ素剤ってなあに?』というタイトルでお話します。

話のつかみとして「関電原発マネー問題」からお話します。
この問題について知りたい方はぜひご参加下さい。


なぜ安定ヨウ素剤の配布なのか

今日の話の核心部分になりますが、安定ヨウ素剤は原発事故で飛んでくる放射性ヨウ素から甲状腺を守るためのお薬です。
原発事故において飛び散る放射性物質=死の灰にはたくさんのものがありますが、とくに量が多いのは希ガスのキセノン、ヨウ素、セシウム、ストロンチウムです。
より被曝をもたらすのがヨウ素、セシウム、ストロンチウムですが、このうち真っ先に飛んでくるのが放射性ヨウ素なのです。

理由は気化する温度=沸点が低いから。ヨウ素は184.3度、セシウムは641度、ストロンチウムは1382度なのです。
原子炉で重大事故にいたると、核燃料全体がメルトダウンする前にヨウ素はすぐに気化し始めます。格納容器内の圧力が高まり、漏洩がはじまるともうすぐにヨウ素は飛び出してきます。
だからこそ真っ先に放射性ヨウ素に備える必要があるのです。



なおこれをグラフにして下さった方がいます!その方が一目瞭然で分かりやすい!

サイト「分かりやすさが第一」を主催しておられます。以下にリンクを示します。

分かりやすさが第一「ヨウ素の沸点」  
http://laweditor.blog.fc2.com/blog-entry-592.html

また放射性ヨウ素、正確にはその中のヨウ素131が主なものですが、これは半減期が8日間しかありません。これに対してセシウム137は半減期が30年です。
このことが意味するのは単位時間当たりではヨウ素131の方が圧倒的に多くの放射線を出すことです。原子数が同じなら、セシウム137が1本の放射線を出す間にヨウ素131は約1369本もの放射線を出します。
だから早く対処しなくてはいけない。ヨウ素131は80日目にはもう1000分の1しかありません。160日目には100万分の1しかない。なくなるからいいのではないのです。それだけ放射線を出しまくって違う物質になっていくのです。


そのためヨウ素131に被曝すると「デトックス」などで出すのは難しい。それよりも初期に身体に入れないことが大事です。だから即刻、安定ヨウ素剤を服用して、とっとと逃げて欲しいのです。
ヨウ素は30~60%が甲状腺に集まるとされています。あとは血管を循環し体外に出ていくとされていますが、僕はその間にかなりの被曝を血管に与えるのですからその被害もかなりあると思います。
安定ヨウ素剤で守られるのはあくまでも甲状腺だけ。だからこそ飲むだけでは足りないのです。ぜひ「飲んで逃げるのが大事」なことをおさえてください。

これらを含めて『原発からの命の守り方』を詳しくお伝えします!ぜひ守山市にお越しください!

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