
『おねえちゃんは天使』
ウルフ スタルク著・アンナ ヘグルンド ・菱木 晃子 訳
主人公の少年が生まれる前に、死んでしまったお姉ちゃん。少年と、天使である彼女との素敵な語らいが、綴られた絵本です。
本屋さん(ことり文庫)で見つけたとき、今も、亡くなった娘の為におみやげを買ってきてくれる息子と、主人公の少年の姿が重なり、涙があふれました。
これを息子に読もうかどうかは、散々悩んでいて・・・。購入してから、ずっとお蔵入り。いつか、そっと一人で手にとってくれればいいと、思っていたのですが。
けれど・・・やっぱり、息子も、見つけてきました。
お姉ちゃんがこの世にいないということは、とても悲しい現実なのに、それだけではない何かが、この物語には存在しています。
同じような体験をした子のための本?
もちろん、息子のような子もいるとは思うのですが、この本の描く世界は、それだけではないように感じました。
実は、私にも、この主人公の少年のように、死者と語らう時期があったのです。
それは、会ったこともない、仏壇の上に掲げられた写真のおばあちゃん。別に、特別な想いを聞かされた訳でもないのに、何故か、特別な人になっていた時期があったんですよね。。。なんでなんだろう?
自分でも、あの頃の自分の心理がわからないのだけれど、死んだらどうなるか?を考えすぎて、母親に怒られたことがあるような子だったから、死後の世界への興味だったのかもしれないなあ。
いえいえ、もしかしたら、現実から逃避するときの心の拠り所だったのかも?
とにかく、会ったこともないおばあちゃんが、私に、とても近いところにいたのは事実。この本を始めて手にとったとき、そんな、自分の少女時代を思い出しました。
今まで、そんな私の少女時代は、特別なのかと思っていましたが、この絵本を手にとったとき、ああ、ここにもいた・・・と驚いてしまいました。きっと、スタルクは、そんな子どもだったんだなあと思ったら、なんだか、すごく嬉しくなっちゃって。
ただ、息子にとっては、あまりにリアルに繋がりすぎるから・・・大丈夫だったかな?と、ちょっと不安だったのですが。
息子は、読み終わると、何も言わずに席を立ち、私の顔も見ずにトイレに行ってしまいました。そのあと、一言も発せず布団の中へ。
彼は、何を感じたんだろう?
きっと、この物語の、悲しみだけでない何かが、息子を助けてくれることを信じて。
ウルフ スタルク著・アンナ ヘグルンド ・菱木 晃子 訳
主人公の少年が生まれる前に、死んでしまったお姉ちゃん。少年と、天使である彼女との素敵な語らいが、綴られた絵本です。
本屋さん(ことり文庫)で見つけたとき、今も、亡くなった娘の為におみやげを買ってきてくれる息子と、主人公の少年の姿が重なり、涙があふれました。
これを息子に読もうかどうかは、散々悩んでいて・・・。購入してから、ずっとお蔵入り。いつか、そっと一人で手にとってくれればいいと、思っていたのですが。
けれど・・・やっぱり、息子も、見つけてきました。
お姉ちゃんがこの世にいないということは、とても悲しい現実なのに、それだけではない何かが、この物語には存在しています。
同じような体験をした子のための本?
もちろん、息子のような子もいるとは思うのですが、この本の描く世界は、それだけではないように感じました。
実は、私にも、この主人公の少年のように、死者と語らう時期があったのです。
それは、会ったこともない、仏壇の上に掲げられた写真のおばあちゃん。別に、特別な想いを聞かされた訳でもないのに、何故か、特別な人になっていた時期があったんですよね。。。なんでなんだろう?
自分でも、あの頃の自分の心理がわからないのだけれど、死んだらどうなるか?を考えすぎて、母親に怒られたことがあるような子だったから、死後の世界への興味だったのかもしれないなあ。
いえいえ、もしかしたら、現実から逃避するときの心の拠り所だったのかも?
とにかく、会ったこともないおばあちゃんが、私に、とても近いところにいたのは事実。この本を始めて手にとったとき、そんな、自分の少女時代を思い出しました。
今まで、そんな私の少女時代は、特別なのかと思っていましたが、この絵本を手にとったとき、ああ、ここにもいた・・・と驚いてしまいました。きっと、スタルクは、そんな子どもだったんだなあと思ったら、なんだか、すごく嬉しくなっちゃって。
ただ、息子にとっては、あまりにリアルに繋がりすぎるから・・・大丈夫だったかな?と、ちょっと不安だったのですが。
息子は、読み終わると、何も言わずに席を立ち、私の顔も見ずにトイレに行ってしまいました。そのあと、一言も発せず布団の中へ。
彼は、何を感じたんだろう?
きっと、この物語の、悲しみだけでない何かが、息子を助けてくれることを信じて。
妹さんとの思い出がある分、とらえかたが違うのでしょうね。
どうだったでしょう?きっと今の息子くんにたずねても話してくれないかもしれないし、うまく言葉にできないかもしれませんが、大きくなってから聞いてみたいですね。
それとも、一生、お互いの心を封印していくのかなあ。
浅田次郎さんの『椿山課長の七日間』も、死後への考え方が変わり、自分なりにとらえることができた本です。
でも、私の感覚にいちばん近いのがこの本のような気がしました。だから、とても読んでみたいと思いました。
きっと、息子さんの妹さんも、天国からおにいちゃんを見守っていると思いますよ。そして、時々は、近くに遊びに来ているかも…(^^)
何も言わずに布団にもぐった息子くんの感受性の強さ、いつかきっと、素晴らしい方向に花開くときがくるように思います。
どんな絵本なんだろう~?今度、検索してみますね。
浅田さんの本は、好きでハマッテいた時期がありました!でも、最近、読んでいないのです。「椿山課長の・・・」も、題名しか知らないんですよ。久しぶりに読んでみようかな。
さてさて、
この本、表紙がとても明るく、楽しい感じなんですよ。
そこが、すごく素敵だなって気に入っています