goo blog サービス終了のお知らせ 

ぼちぼち日記

大切な日々のこと

小さい人が選んだ本

2010-06-01 10:23:15 | 娘と読んだ絵本のこと

大きい人のことで頭を悩ませているうちに、すっかり、時間が流れていました。浦島太郎。
先日、娘が幼稚園から本を借りてきて、あらあら、また図書貸し出し日が来たのねと、
我に返りました。
何が起ころうと、時は変わらずに流れていくのです。
時間の軸を基準に考えれば、なんと、私という人間の小さいこと。
悩んでいる時間が、もったいないよ。うん。

一回目に借りてきたのは、小さな、手にとりやすそうな本二冊でしたが、今回は、大きな絵本を
二冊、重そうに、大切そうに抱えてきました。
本の入った袋を抱えて出てくる子どもたちの、可愛らしいことといったら!
母の作った布の袋が、こんな風に、一番身近なところで、娘の成長を見守っていてくれるのだと
思うのもまた、感動です。

まずは、長新太さんの『ぼくのくれよん』。家にもあるのに、幼稚園からも借りてきました
借りてきてから、毎晩読んでいるのですが、
最後に、象が、ライオンに怒られる場面になると、必ず、娘が憮然とした表情で言うのです。

「ねえ、どうして、ぞうさん、怒られちゃったの?」

クレヨンで描いても、娘にとっては、そこにあるのは、湖であり、バナナそのものであるらしく、
どうして、それで怒られるのかが全く理解できません。
うふふ。そうかー。
だから、どんなに母が怒っても、床に砂浜描いたり、海を描いたりするのだねー。君は。


もう一冊は、ビックサイエンス・ベストセレクションⅡ⑦ 『あしあしあし』
こちらは、絶版で写真を見つけられませんでしたが、動物たちの足が、実物大で載っている科学本。
これが、また楽しいのです。
あまりに楽しいので、息子と二人、眠れぬ夜に、「さん、選書のセンスいいねー!」と楽しみました。
最後に、象の『あし』と『あしのうら』の実物大写真が、綴じ込みで載っているのだけれど、
娘は、いくら、これが象の足だと言っても納得せず。

「ほらー。大きな石だねー」

違うっつうの!
これが、本物の足の写真だとわかったころに卒園かしら?と思うのも、また楽しい。
ああ、娘の選んでくる本を読むって、楽しいわ。
あと3年近く、この楽しみが続くのかと思うと、なんだか、ウキウキしちゃうのでした。


『かばくん』

2010-05-13 13:25:34 | 娘と読んだ絵本のこと

 『かばくん』 岸田 衿子(著), 中谷 千代子(絵)


娘が動物園デビューした日の夜、数年ぶりに、この絵本を出してきました。懐かしいなー。
でも、行った動物園に、かばがいなかったせいか、娘さん、終始、「ふーん。」の表情。
それから、何回か読んだのだけれど、やっぱり、無表情。
自分から、「読んで!」という展開には、残念ながら、
なりませんでした。

ところが、テレビで、鹿児島の動物園にもらわれてきた、かばの「龍馬」くんのニュースを
観てから一変。
あっという間に、「今日は、これ読んで!」の一番絵本になりました。
中でも、かばの子「龍馬」くんが、飼育係さんの手から、キャベツを食べるシーンに釘付けに
なっていた娘。
それりゃあそうです。絵本にも、かばがキャベツを食べる場面が出てくるんですもの。
しかも、絵本の中のかばは、まるごと食べてしまうのです!

「食いしん坊だねー!」

絵本のページを開くたびに、娘は、声をあげます
いつものように、パターン化して言っているのか、そのたびに、感心して言っているのかは謎。
そしてもう一つ好きな場面。

かばより ちいさい かばのこ
かばのこより ちいさい かめのこ
かめより ちいさいもの なんだ
あぶく

ある日、お風呂にて・・・
私の身体に小さい「あぶく」が、まとわりついていて、それを、なんだろう?の表情で、手で
すくっていた娘に、「これが、あぶくなんだよー」と教えてあげました。
すると、娘の目が、ぱあっと輝きました。

かばより ちいさい かばのこ
かばのこより ちいさい かめのこ
かめより ちいさいもの なんだ
あぶく

お風呂の中で、二人で、何度も暗唱しました。
絵本の世界が、外の世界とつながる瞬間。何度、その瞬間に立ち会っても、感動しちゃう。

この時以来、絵本のこのページを開くと、私が読むより早く答えます。

かめより ちいさいもの なんだ
「あぶく!!!」

娘にとっては、この絵本は、ツッコミどころ満載絵本。
どもページも、本当に楽しそう。で、ある日・・・・・・・・

おきてくれ かばくん
どうぶつえんは もう11じ
ねむいなら ねむいと いってくれ
つまらないから おきてくれ


を読んだら、感極まったように
「あー!ここ。ここがしゅき(好き)。だから、この絵本しゅき(好き)なんだ~。」と。
・・・・・・・・・・・・笑える。

かばくんの日常そのままに、ゆっくりとした時間が流れる絵本です。


はじめて借りたよ

2010-05-10 09:55:51 | 娘と読んだ絵本のこと

娘の通う幼稚園では、二階にある図書室で、みんなで本を借りる「図書貸出日」
という日が、月に一度あります。
「一人二冊まで」というお約束を守って、クラス(学年)ごとに本を借ります。
貸し出しを担当するのは、保護者の会の図書係さん。(強制ではありません)
今月は、私も、はじめての図書係のお仕事日でした♪

年長さんのクラスから順番に借りにくるのですが、年中さんの後、待っても待っても
年少さん現れず・・・
ちらりと様子を見に行ったら、年少さんは、二階にあがるだけで大変な騒ぎなのだと
いうことが、良ーくわかりましたおかしすぎ。先生、いつもありがとう。

そんなこんなで、ようやくやってきた小さなお客さんたちは、あらかじめ、図書係ママたちが
テーブルの上に出しておいた絵本の中から、思い思いに、絵本を選んでいきました。
(年少さんは、棚から選び出すのが難しいので、良さそうな絵本を選んで、テーブルの上に
出しておくのです)
は、ちゃーんと、選べるのかな?
そんなことを考えながら、ワクワクしながら覗いていたのだけれど、
あっけないほど・・・あっという間に選んで、自分の袋に二冊入れました。
もう少し、色々な本と比べて選んでも良さそうなものだけど、、、直感の人なのね。
娘が、はじめて選んだ、記念すべき 本は・・・・・

        

『ノンタンいないいなーい』 おおともさちこ    『ぶーん ぶーん』 とよたかずひこ

見事、私が、選らばなそうな絵本でしたーっ
そうそう・・・
貸し出しカウンターでは、自分の名前を係のお母さんに言って、今は懐かしい「図書カード」に
書き入れてもらいます。ちゃんと言えたかな?

「自分で選んで、自分で借りる。」
ただ、それだけのこと。ただそれだけなんだけど、どの子も、なんだか誇らし気で、嬉しそうで
なんだか・・・大感激

すったもんだの図書貸し出しが終わると、絵本の読み聞かせタイム。年少組は、今回は、私が担当。
物語性のあるものと、両方用意していきましたが、先生から、
「今日は、はじめてなので、簡単な本で。」というお話しがあったので、こちらを読みました。

 『かおかおどんなかお
』 柳原良平

思った以上に、みんな真剣に聞いていました。
これだったら、物語の方でも、大丈夫だったかもしれないね。今度、読もうね♪

こんな、さりげない形で、保育に参加できるのって、なんだか、とっても嬉しいな。
子どもの成長のようすを感じながら、3年間通える幸せ。この幼稚園にして良かった

 図書室で私を見てしまった娘は、教室に帰れなくなってしまい、号泣
先生も、「そりゃあ、そうよねえ。今日は、お母さんと一緒に帰りの会しようね。」と言って下さり
私と一緒に教室におりました。
「もう泣かない!」と宣言し、その言葉通りに通い始めた娘ですが、やっぱり、我慢しているんだ。
えらいね。えらいね。イッパイ、抱きしめてあげた帰りの車なのでした。


『わたしのワンピース』

2010-03-11 13:18:35 | 娘と読んだ絵本のこと

 『わたしのワンピース』 え・ぶん にしまきかやこ

少しも可笑しいところなんてないのに、ワンピースの模様が変わる度、
コロコロと笑う娘さん。なんでしょ。
この絵本は、めずらしく、最後まで静かに聞いていられます。

途中、麦の穂がワンピースの模様になる場面では、絵本の言葉につられて
必ず、無言のまま手がのびてきて、一本、手にとって匂いをかぐのがお約束。
でも、一番好きなのは、小鳥たちが集まってくるところ。

最初に読んだときは、小鳥が集まってくるのが怖かったのか、
「くさのみのワンピースほしくない。」
と言っていたのだけれど、最近は、一番のお気に入り。
小鳥たちが集まってくると、嬉しさのあまり、身を乗り出します。

母さんはね、なにより、絵本を開いたとたん、「ニコニコ笑顔」の「まんまるおめめ」
になる、娘さんの横顔がお気に入りだよ。
女の子だね。


『がいこつのやかた』

2010-03-03 15:56:39 | 娘と読んだ絵本のこと

 『がいこつのやかた』スティーブン・グァルナッシアさく きたむらまさお訳

寝る前の絵本。娘が持ってきたのは、なんと、この本。
昔、セール品に出ていた「しかけ絵本」を、まとめて買ったときの一冊。
息子は、表紙だけで怖くて、一度も読んだことがありませんでした。
でも、娘は、大喜びで、しかけをガチャガチャ。
あーん壊れちゃうよー。
だから、とびきり怖い声で読んであげました。得意なんです。女は、女優だもんねー

ほーっほっほっほ  (これは、絵本にはないけど、付け足して)
いくら おおごえで わめいても、だれも ここには きてくれないよー

私の素晴らしい演技に、隣の部屋から息子がやってきて、娘の横に座りました。

もっと こっちへ おいで。
わしたちが やった おそろしい ことを たっぷり きかせてやるよ。

すかさず、息子が
「くだらねー。おそろしいより、くだらねー。」とツッコミ。
でも、聞えないフリの母。最後まで、演じとおしました。
ちょっとやりすぎたみたいで、娘は、「怖いから、明日は、読まない」と言いました。

その後、娘さんが、最後まで読めないくせに読みたがる本を二冊。

     

『そらいろのたね』は、何度、読んでも素敵です。大好き
娘が、途中で飽きてしまって、走り始めても平気で読めます。好きだもん。
『14ひきのひっこし』は、お友だちの男の子がお気に入りの絵本。
それを聞いた日の夜から、「○くんが好きなんだよねー」と言って、持ってくるのだけれど、
やっぱり、最後まで聞いていられません。
それでも、台所に、山とつまれた食べもののページは大好きで、ちゃんと、戻ってきます。
は、これが食べたい!」いつものように、娘が赤い実を指差したら、息子が、
むくっと起き上がって、
「おれは、断然、これだね!」と、干し柿を指差しました。

うっふふー。やっぱり、ちゃーんと聞いてくれていたのだね。
10年以上も読んできた、懐かしい絵本の音。
中学生になったからって、きっと、忘れてやしないと信じていました。

今日は、友だちと、何やらトラブルを起こしたらしく、荒れて帰ってきて、自分の部屋の壁や
ベッドを殴ったり蹴ったり、大変なことだったけれど、
こんな風に、一日の最後を、穏やかに終えられたのだから、大丈夫だよね。

大荒れの息子に、この間までは、「どうしたの?何があったの?」と、付きまとっていた
母でしたが、今日は、そんな彼を穏やかに向かえ、そっとしておくことが出来ました。
「待つ」と、決めたんだもの、ね。
こんな風に、穏やかに一日を終えられたのも、そのおかげかな。

先生とトラブルを起こしたり(来年度も同じ担任だったらどうしよう
友達と、今までにないような喧嘩したり。比べて落ち込んだり。
そんなこと、なければないほうが良いけれど、トラブルを起こすだけ、成長したのですよね。
でも、このままだと、そのうち、壁に穴があくかもなあ・・・
で、以前、通っていた母乳相談室の助産婦さんが、
中学生の息子さんが、家の壁に、二つも穴を開けた話をしてくれたのを思い出しました。

犬を飼おうか迷っていたとき、彼女が、思春期の男の子は大変だから、犬がいてくれた方が、
きっと、イライラを食べてくれるよー。それでも、うちは、壁に穴が二つも開いたけどねー。
赤ちゃんなんて、大丈夫、大丈夫 すぐに犬と仲良しになるから!と、ケラケラ笑って
話してくれたのでした。
(穴をあけた息子さん、今は、立派な大学生なんだそうです。
イライラを食べてくれたワンちゃんは、すっかり老犬になってしまったそう・・・)

あー。思い出した。思い出した。
それで、娘が1歳になるのを待って、犬を飼ったのでしたよ。
思いが堰きとめられている時って、そういう大事な言葉すら、忘れてしまうものなんだなあ。
思いつめるって、本当に、良くないことなのですね。
私は、たくさんの人のおかげで、少なくとも、堰をとりのぞくことが出来たようです。
大波の方は、まだまだ、続いているけれど・・・

でも、大丈夫。このまま、この波を乗り切れそう。そんな気がしています。
(また、へたばるかもしれないけれど)
気分は、サーファー。波乗り上手になろうっと。


『なにをたべてきたの?』

2010-02-09 12:31:33 | 娘と読んだ絵本のこと

『なにをたべてきたの?』岸田衿子(著), 長野博一(絵)


今の娘と同じ頃の息子に、何度も、読んであげた絵本でした。
食いしん坊の娘も、もちろん、大好き♪
なにより、この絵本で繰り返される言葉が気に入っていて、実は、絵本を読む回数より
絵本で使われている文章を、日常で、使うことの方が多いのでした。

娘さん、ご飯をたくさん食べた時に、決まって言います。
「ぼく、なんだか、大きくなったみたーい!」
決まって、家族の誰かが答えます。
「何を食べてきたの?」

この絵本のことなら、誰より知っている兄さんは、食事とは関係ないときにでも言います。
「あれー?ちゃん、なんだか、大きくなったみたい。」
娘さん、大喜び
「うん、ぼくね、大きくなったみたーい!」

はじめて読んであげた時は、ちじれっけの豚くんが苦手で、「こわいよう。こわいよう。」と、
逃げ出していた娘でしたが、最近は、そんなことより、
繰り返される「なにを食べてきたの?」の楽しみが、勝っているようです。

もうすぐ3歳になる娘さん。
本当に、大きくなって、もう、抱っこするのがやっとです。
でも、娘は、もっと、もっと、大きくなりたくて仕方がありません。
大きくなったら、なりたいものがあるんですって。

なりたいものは、なんと・・・・・・・・・・・・・・・・・・お兄ちゃん

残念ながら、お兄ちゃんが、かっこいいとか、優しいからとかではないようです。
(よく、年が離れているから、喧嘩しないでいいわね・・・と言われるけれど、どっこい、
我が家の中学一年生は、2歳児が泣くまで、からかったり、仕返ししたりするのです。)

お兄ちゃんになったら、やりたいことがイッパイの娘さん。
例えば、オヤツを自分の部屋で食べるとか 洗濯物に手が届くとか
油性のマジックで書いてもいいとか

そんな娘さん、最近の一番の悩みは、なんと・・・・・・・おちんちんが生えてくるかどうか?
何かあるたびに、「ちゃんと生えてくる?」と、聞いてくるから、困ります。
先日、「あら!ちゃん、大きくなったみたい!」と、いつものように声をかけたら
おちんちんが、生えてきたかを確認していました。
・・・・・・・・・・・生えないってわかったときが、大きくなったとき?でしょうか。


『ぐりとぐら』

2010-01-29 12:40:28 | 娘と読んだ絵本のこと

 『ぐりとぐら』 なかがわりえこ おおむらゆりこ

物語の途中で、話し出すなんてことは、たぶん、一度もなかった息子くん。でも、娘は、違います
絵本を指さしては、おしゃべりしっぱなし。物語なんて、おかまいなし!
おまけに、舌足らずなため、時々、何を言っているのか判らず、長い間、中断します。
にっこり笑って、先に進もうとすると、私の両頬を、小さな両手で挟んで、自分の方を、無理やり
向かせようとします。それが、まあ、すごい力なのです。

おかげで、ときに、何の話を読んでいるのか、わからなくなってしまう母。
おなじみ『ぐりとぐら』も、娘と読むと、全く違う物語に感じます。

「これ、なあに?」
まずは、たまごが出てくるページから、おしゃべりは始まります。
読むたびに、「たまごだよ」って言ってるのに、絶対に聞きます。

たまごが、なかなか割れないページでは、
「どうしたのかなあ
手でわろうとするけれど、われなくて、手が痛いよう・・・。もう、知っているくせに!
答えないと、何度でも繰り返し質問します。絶対にあきらめないんだ、これが。
「手でわったけど、われなかったんだって。手、いたい、いたいって泣いてるねえ。」
それを聞いて、ようやく、満足。

そして、やってくる大好きなページ動物たちが、カステラを食べるシーンです。
好きな動物は、全部、名前をあげないと気がすみません。
先日、珍しく動物の名前を言わないので、どうしたのかと思ったら、神妙な顔で絵を覗き込み・・・

「・・・・・おかあしゃん。鳥さん、手がないから、カステラ食べえない。」

そういえば、どの動物も、みんな、手にカステラを持って食べています。
手のない生き物・・・ヘビとかカタツムリは、誰かが、カステラをちぎってあげているようです。
でも、フライパンの横のピンク色の鳥(フラミンゴ?)だけは、手前に、カステラがちぎってないのです。

「あのね、おかあしゃん。鳥さんは、手がないから、カステラ食べえないんだよ。」

「大丈夫。この鳥さんはね、フライパンのカステラを、そのまま食べてるから、平気だよ。」
そう言っても、納得しません。
仕方ないので、母が鳥になって、フライパンから食べる真似をして、ようやく納得。
・・・・・・・・・・・・・・ふう。

ちなみに、毎回、このページで満足してしまう娘は、いまだかつて、あの有名な「最後のページ」を
見たことがないのです。ありえなーい
私が、どんなに大きな声で、絵本の前から走り去る娘に向かって

「このたまごの殻で、ぐりとぐらは、何を作ったと思いますかーっ

と言っても、絶対に無視します。
先日、3回、連続で唱えたけれど、やっぱり駄目でした。ふう。

娘にとっての絵本は、物語を楽しむというより、物語や絵を使って遊ぶ、おもちゃのような存在
なのかもしれません。
最初は、「もう、黙ってて!!!」と言いたくなりましたが、この頃、このスタイルに慣れてしまいました。

娘のおかげで、絵本の楽しみ方を、また一つ、知った気がする今日この頃。
っていうか、寛容な人になっていく気がします 自分が。


『おつきさまこんばんは』

2010-01-26 13:33:42 | 娘と読んだ絵本のこと

 『おつきさまこんばんは』 林明子

はじめて、この絵本を読んであげたとき、娘は、「こわいよー」と、泣き出してしまったのでした。
お月さまの顔、そんなに怖いかな
(笑)
でもね・・・・・・・どっこい、今は、大好きな絵本!

おしゃべり娘は、ストーリーなんておかまいなしで、まずは、お家の窓の中を指さします。
「この中にはね、お兄ちゃんとお父しゃんと、おかあしゃんがいるんでしょ?」
はいはい。心の中で答えて、次のページにいこうとするも、「そうだね。」と、ちゃんと
答えてくれるまで、一歩も譲りません。トホホ。


一番好きなのは、雲がどいて、お月さまが現れるシーン。
ここでも、注目は、お月さまではなく、子どもとお母さん。
子どもが、嬉しそうに片足をあげ、その横に、お母さん。(たぶん)

「これ、僕とおかあしゃんでしょ?」(ただ今、自分のことを「僕」とよぶ娘)
はいはい。心の中で答えるも、それでは、許してくれません。

「そうだね。」
その答えをきくと、とびっきりの満足顔。
そして、絵本の中の子どもと同じポーズをとって見せます。
「ほらー!同じでしょー!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・うん。同じだね。」
そして、さらに、満足顔。おかしい。
最初こそ、絵本のストーリーが、全く無視される(全く違う方向に向かっていく)ことに、
イライラを感じましたが、最近では、もう、何も感じなくなりました(苦笑)

本を閉じた後の決まり文句は、もちろん、
「ねえ、おこっしゃま見ようよー!」(「ねえ、お月さま見ようよー。」)

本を黙って聞いていられない、おしゃべり娘。おしゃべりなのに、舌足らず。
おかしくて、おかしくて、どんなに寒くても、つい、抱っこして、ベランダに出てしまいます。
いつまで、「おこっしゃま」なのかしら。くふふ。
夏のお月様もいいけれど、冬のパリッとした寒さの中で見るお月様は、本当に美しいのですよ。
お風呂上りのポカポカの身体で、ちょっとだけ、寒い中に出てみるのも、また、気持ちよいのです。
寒い中、娘をぎゅっと抱いて、おつきさまを見上げる夜。なんて、幸せな夜

-------------------------------------------------------------------
娘の病院は、無事に終了いたしました。ご心配おかけしました。
永遠と説得し、ようやく車にのせ、永遠と説得して車から降ろす。
待ち時間中、繰り返す会話は
「いたくない?」「平気だよ。」「いたくない?」「平気だよ。」

診察室に入り、白衣の人を見た瞬間、絶叫した娘に、みなさん、キョトン。
仕方なく、耳鼻科通院のことを説明しました。
なぜか、整形外科で、中耳炎の説明から始める母。トホホ。

結果は、股関節に水が溜まっているとかで・・・
神経がつながっているので、膝に痛みが届くのだそうです。
でも、原因はわからず、治療法もなく、小さい子どもには良くあることで、放っておくしかなし。
痛がるようなら、また、レントゲンを撮りにおいでと言われました。
(痛みのために入院する子もいるそうですが、それでも、やれることはないとのこと
まあ、大抵は、自然に治りますよとのことで、一安心しました。


娘は、途中から、ここは大丈夫そうだと悟ったらしく、レントゲンなどは、看護婦さんが
貸してくれたお人形を抱きしめたまま、ピクリとも動かず。
看護婦さんたちに、「かわいい。かわいい。」と抱っこされ、得意気でした
これで少しは、病院に対するイメージが変わるかな。


『ころ ころ ころ』

2010-01-13 14:28:43 | 娘と読んだ絵本のこと

『ころころころ』 元永定正

「まあるいの の ほん よんで!」
何のことかと思ったら、この本でした。それから、毎晩、かかすことなく読み続けています。
お正月の帰省を挟んだので、忘れているかと思ったら、心配御無用 ちゃーんと覚えていました 
今では、「ころころころ読んで!」と言えるようにもなりました。

ころころころと、小さなたまが、走り続けます。
あかいみち。かいだんみち。でこぼこみち・・・・・・・。

おしゃべり娘は、まずは、でこぼこみちでストップ

「でこぼこみちはね、ころころ出来ないんだよ!」

何故か、かならず、そう、勝ち誇ったように言わずには、いられません。おかしい。
次に、山の道。
何故か、娘には、坂の一番手前の水色の玉だけが、止まって見えるらしいのです。

「青の玉、ころころ出来ないよ。どうしたのかなあ。」

山を上っていく玉や、降りていく玉は、ころころと転がって見えるらしい・・・
でも、手前の玉だけが止まってみえるのだそうで。なんでだろう。
子どもの感性は、大人が、どんなに想像を膨らませてみても、理解できるものではありません。
おもしろいな。


実は、この手の絵本は、大の苦手でした。・・・・・・だって、ストーリーが、ないじゃん!
いやいや、私が、間違っていましたね。
この本には、壮大なストーリーが、隠されているのです。知らなかったなあ。

娘と読む『ころ ころ ころ』は、本当に、楽しくて。面白くて。心地よくて。
雲の中を転がっていくときは、本当に、天にまで昇れちゃうような気持ちになります。
自分の読む「ころ ころ ころ。」の言葉が、風に吹かれて、飛んでいくような錯覚さえ覚えます。
(ちょっと、ナルシスト・・・?

がいなかったら、知ることのなかった『ころ ころ ころ』の世界。
娘さん、どーも、ありがとう。

-------------------------------------------------------------
娘さん、はじめての「中耳炎」になり、ただ今、耳鼻科に通院中。
年末の高熱のせいでしょうか。
口が悪くて、怖いと評判?の先生のところに通っています。でも、腕はいいのです。
息子は、どんなに痛くても、耐える男だったので、先生に怒られた経験は皆無でした。
でも、娘は・・・・・・・・。

「やめてよーっ!」
叫ぶ娘に、「やめてよじゃない!」と、先生一喝
すかさず、看護婦さんが二人登場し、顔を固定。私が、腕を押さえ、身体を固定したの
だけれど、なんと、娘さん、先生にキック!キック!キック!足が出ると思わなかった

「先生、すいませんっ!」
謝る母、泣き叫ぶ娘。
「もう、治ったー!治ったんだかりゃー!おわりー!おわりー!」
「おわりじゃない!」 と、先生。
・・・・・・・・・・凄まじかった。

怖いと評判の先生ですが、キックされても、文句一つ言わずに診て下さいました。
感謝、感謝です。
病院中が息を呑んだ修羅場の診察の後は、他の患者さんたちの「がんばったね。」の
温かい言葉で幕をとじました。
2歳の子どもの生意気な物言いは、笑いのツボを刺激するようで、みなさん、くすくす。
まるで、花道を通るように、みなさんにお辞儀しながら会計へ向かいました。
恥ずかしいやら、嬉しいやら。
子育ては、みんなに支えられているなあつくづく。


『おでかけのまえに』

2009-12-09 11:46:20 | 娘と読んだ絵本のこと

『おでかけのまえに』 筒井頼子さく 林明子え

林明子さんの絵は大好きなのだけれど、子どもは、この絵本をどう捉えるんだろう?
と、今まで、とても不思議に思ってきた。
大人にとっては、「ああ、こういうことってあるよねえ~」と、なんだか可笑しく、
懐かしく、嬉しい気持ちになれる絵本。
でも、当事者の子どもは、どう捉えて見るのだろう?って。

お弁当をつめてあげようと思って、ぐしゃぐしゃにしてしまう場面も、
荷物のファスナーをしめてあげようと思って、全部、ひっくり返してしまう場面も、
嬉しくて、玄関からとびだして、転んで泥だらけになっちゃう場面も、
主人公同様、「やってあげたつもり」の当の本人たちは、どう見るんだろう?って。

だから、図書館のおはなしの部屋で、娘が、この絵本を引っ張り出してきて、
「読んで」とせがんだとき、ずっと抱いていた疑問が、頭の中に、ムクムク蘇ってきて
なんだか、ワクワクした。

絵本の中の、「もう一人の小さな私」を見る娘の、キラキラした目ったら。
「あーあー、やっちゃったー。」の目は、優越感に浸っているの?それとも、ただ、面白いの?
絵本を読みながら、何度も、娘の目をのぞきこんでしまった母。
ああ、久しぶりに、ドキドキ・ワクワクした読み聞かせタイムだった~♪

そのまま、借りて帰ってきた絵本。
これから、2週間、この絵本の中に、娘は、何を発見するだろう?
ぐちゃぐちゃのオニギリの横に、りんごが丸ごと入っているのに、気付くかな?
うちのとそっくりの、一眼レフに気付くかな?
そして、私は、何を発見するんだろう?
そう思ったら、帰り道、ニヤニヤしっぱなしだった。

お家に、お気に入り(今のところ、母と息子の)の絵本がたくさん。
でも、やっぱり、図書館に行くのは、楽しいな。


『わんわん なにしてるの』

2009-11-02 14:08:35 | 娘と読んだ絵本のこと

 『わんわん なにしてるの』 ひろのたかこ

来春からお世話になる幼稚園の未就園児クラスに、週に一回通っています。
小さな園舎に、あふれるばかりの絵本たち。この幼稚園を選ぶ理由の一つです。
娘は、教室の奥にある絵本コーナーが大好きで、自由遊びの時間には、必ず一回、
そこに行くのです。

次から次へと、絵本を持ってくる娘。
何冊読んでも、じっと座って聞いていた息子と違い、大抵が、母に、絵本を渡す遊び
の娘なのですが(トホホ)、お気に入りの本が2冊あって、これだけは、「読んで!」
とせがみ、ちゃんと、最後まで聞いています。
先日、その二冊のうちの一冊を図書館で見つけ、借りてきました。

子犬のわんわんが、ボールをおいかけたり、スリッパをかじったり。
一番のお気に入りは、うんちをするところ。
本当に、こうやって、うんちをするんだよね。耳を後ろに倒して、お尻を下げてね。
おうちでも、飽きずに何度でも読んでいます。

犬は、全部、「大くん!」と呼ぶ娘の大好きな一冊。
幼稚園を卒園する頃には、どのくらい、お気に入りの本が増えているのかな。
(もう少し、落ち着いて聞けるようになるかな?)
11月1日は、幼稚園の面接(一応)でした。小さな小さな教会の幼稚園。
来春は、めずらしく!?いつもより、たくさんの新入園児が入りそうです。


『りんごりんごりんご りんごりんごりんご』

2009-10-19 13:56:47 | 娘と読んだ絵本のこと
『りんごりんごりんご りんごりんごりんご』 安西水丸

「たまにね、女優バリに読むお母さんがいるんです。それは、やめましょうね。子どもが集中できません」

以前、絵本のことについての講演会で、講師の方がおっしゃった言葉。
でもね。わかっているけど、やめられない。だって、女は、本来、女優ですもの!?
この絵本・・・
節をつけて読まないように、どんなに注意しても、やっぱり、りんごりんごりんご~♪
と、歌ってしまいます。

りんごりんごりんご りんごりんごりんご~♪

ただそれを読む(歌う)だけで、楽しくて、笑っちゃう娘。
図書館で見つけて、ただ今、3週目。
次に予約が入らなければ、6週目までいきそうな勢いです。

受付カウンターの前で、「返したくない!」とお姉さんに懇願。
そんなこと、頼まれたってね・・・
「大丈夫、予約入ってませんよ。」
その言葉に、ホッと安堵の母なのでした。(お姉さんも?)

安西水丸さんは、村上春樹さんの本の挿絵で、ずっと慣れ親しんだ作家さん。
正直、絵本にはどうなんだろうーって、思ったのです。
私の絵本という概念の中では、完全にNGだったのです。
でも、子どもは、好きなんですよねー。
そのうち、長さんのときのように、好きでたまらなくなるのかな。

『おにぎり』

2009-09-24 13:43:01 | 娘と読んだ絵本のこと

 『おにぎり』 平山英三ぶん 平山和子え

今月のことり便は、娘のために選びました。
娘の大好きな「おにぎり」の絵本。
しかも、具は、これまた、娘の大好きな「梅干」です!

ぎゅっぎゅっと握っていく様子、梅干を入れる様子。
お皿に並べる、ノリをまく。
ただ、それだけの絵本。それだけだからこそ、惹きつける絵本。

娘は、途中で、何度も、つまみぐいしてしまって、なかなか、
最後まで行き着きません。
一度、「つまみ食い禁止~」と、ふざけて、野暮なことを言ってみたら
本気で怒ってしまった娘。散々なことになりました

大人にとっては、絵本を介した「ごっこ遊び」。
でも、子どもは・・・・・・・・・。本気なんですよね
母の「つまみ食い禁止~」の言葉に、思わず手をひっこめ、
両手を後ろ手に結び、仁王立ちした娘の姿が、忘れられません。反省
(その後、怒りが収まらなかった娘は、絵本を母から奪い、床に投げつけたのです
ごめんね。ちゃん。

でも、その後も、ちゃんと読んでいます
大好き「おにぎり」絵本。
大きなお皿の上のノリつきのオニギリを、母さんと「どれにする?」と、ワイワイ選ぶのが
今の一番の楽しみ。
そして、いつも、自分の食べたものを半分くれる、優しいちゃんです。
でも、本当の食事のときも、口に入れたものを、わざわざ出して半分くれるので、ちょっぴり迷惑です。


『はしれ!かもつたちのぎょうれつ』

2009-04-16 14:25:05 | 娘と読んだ絵本のこと

 ドナルド・クリューズ絵 たむらりゅういち文

春休み、実家に電車で帰ったことがきっかけで、すっかり、電車好きになった娘。
おまけに、実家近くの城址公園で、豆汽車にも乗りました。そんな訳で・・・・・・
この数日間は、大好きな松谷みよこの『おさじさん』の絵本も、「お口にはこぶ汽車ぽっぽ」
のページから、一歩も進めなくなるほどのコダワリになりました。
そんな娘のために、本棚から引っ張りだしてきたのは、息子の絵本。
電車大好きな息子への、はじめての誕生日プレゼントは、この本だったのです。

言葉は少なく、迫力のある美しい絵がストーリーを引っ張ります。
とにかく、目を引くのは、その美しい色。色。色。
機関車の絵本は数多くあるけれど、こういう絵本は、今のところ、まだ、他に出会った
ことがありません。

そんな絵本。息子は、ただ食い入るように、機関車の行く先を見ていた記憶がある
けれど、さすが女の子!娘は、色の美しさやら何やらを、次々と口にしていきます。
はじめ、わあっと息を呑んでいた娘は、2回目以降、「赤よー!」「あおよー!」と
わからない色だと、「◎△ж~!」と言いますもしくは、私の読んだものをそのまま
繰り返します。(どうしたって、黙っていられません)
同じ絵本でも、子どもによって、感じ方、読み方は色々なんだなあ。

特記すべきは、何もないページの素晴らしさ。
機関車の絵も、言葉もない、ただ、レールだけのページ。そして、最後のレールと煙だけのページ。
レールだけのページを見て、残念そうに、「何もないねえー。」と言う娘。
けれど、その言葉とは裏腹に、期待が、キラキラと、顔にイッパイに広がっていきます。
すごいなあ。すごいなあ。
以前は、このページを、こんなに楽しんで読んだだろうか?そう思うと、残念でなりません。
昔は、ただ、ペラペラとめくっていたページを、今回は、ゆっくり、たっぷり時間をとってめくりました。

私は、ストーリーの面白さや、文章のうまさで絵本を選びがち。
でも、絵本の世界って、そうではないのだなあと、今さらながら、思います。
この「機関車の絵本なのに機関車がいない」ページの素晴らしさが、
この絵本を、より素晴らしいものにしているのですよね。
上手く表現できないので、赤毛のアンの言葉をかりてしまいますが、絵本に大切なのは、
何より、「想像の余地」があることなのかもしれません。
久しぶりに開いた絵本が、教えてくれたことでした。


『こねこのおんぶ』

2009-03-31 13:11:02 | 娘と読んだ絵本のこと



『こねこのおんぶ』 長新太・さく

息子のおかげで、苦手だった長新太さんの絵本を読み始め、今では、好きな絵本も
何冊かあります。だいぶ、免疫がついてきたと思っていました。
でもね、さすがに、この絵本は・・・・
自分では、絶対に買わなかったと思われる、この絵本は、娘の誕生日のプレゼント
に、長さん大好きの妹から送られてきました。

いいんです。長新太作なんだから、何が起きようといいんです。
子猫が、船におんぶしようと、タコにおんぶしようと、構いません。
わっはっは~と笑いましょう。
でもね、母さん猫の「こまった、こまった」の台詞の意味が、全然わからないしー
息子の言葉を借りるなら、「意味わかんねー

そんな母の心の中のツッコミになどには、全く気がつかない娘。
最初に読んだときから、この絵本が、お気に入り。
何故だろうねー。なんだろうねー。
毎日、毎日、持ってきます。毎日、毎日、読まされます。

そして・・・・・・。
いつの間にか、読むのが楽しくなっている自分に気が付いた、今日この頃。
それどころか、私の脳ミソに、子猫がおんぶしているような気がしちゃうんですけどー
・・・・病気でしょうか