「お父さん、今日も遅いの?遊んで欲しいのに」
僕が聞くとご飯を作っていたお母さんが、
「わがままばかり言ってないで。
お父さんは、みんなのために頑張っているのよ。
大変なのよ。
お父さんに
『いつもありがとう』っていわないとね」
「だって...」
だいぶ時間がたってから、
玄関かで音がした。お父さんだ。
僕は走って行って 「お帰りなさい」
おっきな声で言った。
「ただいま。まだ、おきてたのか?」
「うん、待ってたんだ」
僕をみたお父さんはニコニコ、うれしそうだった。
「そうか。よしご飯を食べたら一緒にお風呂、入ろうな!」
「やった、ありがとう」
ちょっと言えなかったけれど、
「お父さん、大好きだよ」
「にほんよいくに」
葉室 頼昭 著
お父さんは毎日
朝早くでかけて帰りは深夜
子供の顔を見るのはいつも寝顔
今時のお父さんは本当にかわいそう
すし詰めのラッシュに揉まれ
職場では一瞬のゆとりもなく、ストレスに耐え
帰宅すれば妻の愚痴にそして怒り
こんなことでまともに勤め上げることができるのか
とはいえ、まだまだ果てしないローン残高を考えると
家庭の安らぎを犠牲にして
ただただ仕事に耐えて日々を刻む
子供にとっては母子家庭同然
お母さんが発するお父さんの愚痴
それを聞く子供たちはお父さんはダメな人なんだと
子供にとって母親は全体的君主
お母さんの言葉は天の声
「お父さん、大好き!」
子供からのそんな偽らざる気持ちが言葉になる
「後で一緒にお風呂に入ろうな」
お風呂というのは本当に素晴らしい
場面を提供してくれる空間
世のお父さん、がんばって!
そしてお母さん、お父さんに優しく...!
早起き鳥
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