早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

三匹のメダカ

2010年01月14日 04時10分22秒 | 読書






小川を泳ぐ三匹のメダカがいた。

流れに負けじと小さな力を精一杯ふりしぼり

小川をところ狭しと泳いでいた。

ある夜、突然の嵐で川は溢れ、

三匹のメダカは濁流の中で

必死にその苦境を乗り切ろうともがいていた。

目がさめた時、いつの間にか嵐は去り、

ポカポカ陽気の中に大きな水溜りができていた。

なんと、運良く三匹のメダカはその水溜りで命拾いしていたのだ。


「みんないるか」

「大丈夫みたいだ」

「良かったな」

「天国だな」

「うん、最高だ」

「なあ、だけどいつまでもここにいていいのかな」

「何を馬鹿なことをいってるんだ。

ここは俺達のパラダイスじゃないか」

「だけど…、今ならピョンって跳ねれば、元の小川に戻れるよ」

「行きたきゃ行けよ。俺は嫌だね」

「待ってよ、ねえってば…。僕は戻るよ。さよならだ。聞いているの」

「知らないからね」

「バカだな、あいつらは。こんなに素敵な場所は二度と手にはいらないのに。

あんな水が冷たく、流れのきつい小川がいいんだろう…」


それから何日か過ぎたある日、水溜りは蒸発し、

最後までそこに残っていたメダカが日干しになっていた。

  「営業という生き方」 中村 信仁


 







苦しい局面の後には、
天国のような素晴らしい時間が訪れる。

そしてまた苦しい局面に遭遇するのである。
それが人生の浮き沈み、

晴れの日も風の日もどんなときも
心ひとつにして精一杯精進の道を行く。

幸せなときにしっかり己を磨き、
苦しい時に世のため人の為に尽くす。

日々質素倹約に努め、
神仏や自然の営みに手を合わせ

生きていることに感謝して
いつも笑顔で暮らす。

苦しい時も幸せなときも一歩ずつ時を刻み、
こつこつと志を貫く

目の前の大樹の偉大な存在に
手を合さずにはおられない。

   早起き鳥




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