ある大手の小売チェーンの社長に
コンサルティングした時のことである。
社長は私にこう言った。
「博士、WIN-WINというのは聞こえはいいですが、
理想的すぎやしませんか。
商売の現実は厳しくて、
とてもそんなものじゃありません。
どこでも勝つか負けるかでやっているんです。
そのつもりでやらないと、ゲームに負けるのですよ」
「それじゃ、お客さんと
勝つか負けるかでやってごらんなさい。
それなら現実的でしょう?」
「それはダメですよ」と彼は答えた。
「なぜですか?」
「お客様をなくしてしまいます」
「お客様にはWIN-WINが
正しいと思いますが・・・」
と彼は認めたが。
「仕入先は違うじゃないですか」と続けた。
「しかし仕入先からすれば、
お宅は顧客でしょう。同じように
WIN-WINでやるべきじゃないですか?」
と私は言った。
「七つの習慣」
スティーブン・コビナー 著
常に勝つか負けるかでやっている...!
この常に人に負けないように頑張る姿勢
それはスポーツと同じで、
頑張った努力の分だけ報われるはずである
例えば相撲の世界、
あれほど厳しい勝負の世界はないと思うけど
みんな、お相撲さんも、行司さんも、
役員もみんな相撲協会の構成員
現役力士は必死になって上を目指し相撲を取る
人を蹴落としても自分の出世を願う
とはいえ、自分一人で何もかもやるという
独り相撲は成り立たない
強くなればなったで、若い人に胸を貸し、
自分の精進と併せて
みんなが強くなり切磋琢磨し
人の心を打つような
見応えのある相撲をとるのである
リタイヤした後も役員や親方として
協会の一員として協会の発展に努力する
言ってみればみんなが報われる、
理想的なWIN-WINの世界なのかもしれない
ここで登場の社長さんも、
心の中では勝つか負けるかで
頑張っているのかもしれないけれど、
勝つためにはWIN-WINで
頑張っていることが原則であることを
改めて認識されたようで
言葉だけが理想論っぽいけど、
WIN-WINでなければ
仕事にならないのかもしれない
勝つために手段を選ばず、
法律という宝刀を抜いてしまえば骨肉の争い
勝った側、負けた側と明暗を分けるが、
結果的には互いに負けであり
相手に対して憎しみを生むような勝つか負けるかは
避けねばならないのかもしれない
早起き鳥
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