「早く処置せんかっ！」と両足をテーブルに上げていたロジェストウェンスキーは
左手のフォークをあげて給仕の水兵をどなった。
「もっと人を呼んで来い！」
ロジェストウェンスキーはふたたびどなった。
相手が艦長だろうが水兵だろうが
相手構わずに怒鳴り散らすというのがかれの性癖であった。
ロジェストウェンスキーは
ただの仕官ではなく一軍の総帥である。
一軍の総帥がなまの性癖をむき出して
兵士を直接どなるなどということは日本では古来なかった。
「坂の上の雲」 司馬 遼太郎著
へぇ…！日本にはそんな総大将は存在しなかったのか…！
言われて見ればそうかもしれない。
そうあるべきなんだと思う。
今の組織を見ると、
ロジェストウェンスキーのような人が多いから、
どこでも一緒なのかなと思っていたから、
いい勉強をしたかな。
やはりトップはでんと構えて後ろに控えていて、
いつでも助けてやるから、思う存分戦って来い。
と象徴性の高い、頼り甲斐のある存在でいて欲しい。
でもそんな偉い人から
アホ、バカ、ボケナスとけなしまくられたら
とても戦う気力など失せてしまうと思う。
要するに感情むき出しにする人は
自分をコントロールできない
劣等感の塊みたいな人なんだと思う。
自分の感情を抑えてこそ、
人の上に立てるのだと思う。
早起き鳥
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