全英連参加者のブログ

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和訳先渡しに関する考察その2

2005-05-24 05:21:02 | 教師の研修 2005

 その2は考査の問題です。考査問題ではありません。考査のあり方、作り方。簡単に言うと、どんな試験問題を作って、理解を確かめるかです。

 その1はこちら

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 考査の問題は、評価に直結します。これが、同じ学年の同じ科目を担当する者同士で調整しにくいのは事実です。

 学校により、考査の作成は以下の3パターンになると思います。

 その1
 内規などで試験に関しては、授業進度をあわせ、試験範囲を統一し、問題を各担当者で持ち寄り作成する。
 その2
 試験は輪番制で一人が作る。その他はその1と同じ。
 その3
 授業進度は担当者間であわせるが、試験は各担当者が受持クラス用に個別に作成する。

 『「和訳先渡し」をする先生としない先生では、授業のスピードが違う。だから試験範囲がそろわない』ことはありません。現に自分は授業予定時間数は、教科書で標準とされている時間数を目安にしていますし、和訳先渡しでも、そうでなくてもあまり変わりません。

 実際のところ、昨年と今年、自分は勤務校の専門学科(商業科)の授業をすべて担当しているので、授業進度を他の先生と合わせる必要はありません。(単位数、教科書が普通科とは異なります) ...仮にそうでないとしても、授業進度を合わせることはできると思います。
 じゃあ何が問題でしょうか。本当の問題は試験の作り方なのではと思います。

 「和訳先渡し」の資料をもらった生徒の方が、点数がよくなるのではないか。
 
 これは試験に、「〇〇〇〇を日本語に訳しなさい」が無視できないほどに出題されているからではないかと思います。
 授業がどのように展開されていても-授業中教師がどれだけ英語を使っているか、英語で何を活動させているか(読み、書き、発言)-試験というアウトプットは日本語が重視されていれば、和訳先渡しを一部の教師のみがおこなうのは、生徒に不公平感が発生すると思いますし、わからなくはありません。逐語各文訳を重視する先生から見ると、大雑把とも、手抜きにも見えるのかもしれません。
 また、英問英答なんてできないレベルの学校があることも無視できない事実です。でも、試験の作成方法を改め、授業展開も授業公開をして行けば徐々に理解は深まると思います。

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 ちょっと待てよ。試験の作成方法が変わらない? 授業公開して見に来ない教師もいる? 順番が逆か。

 授業があって、試験があるわけなので、やはり教師が変われない-授業スタイルが大きな変化がおきない-からか。
 授業公開。これは見に来ない方が悪いことになると思います。少なくとも教師の世間体、体面は他の教師の授業実践が公開されて、それを見に行かないことは、あまりほめられたことにはなりません。授業公開は他の教師にはプレッシャーになります。それでも、来ない。変わらない。

 うーん。考査の問題は、授業、評価の問題であり、教師のメンタリティーの問題なのか。
 その3に続きます。

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