英文スピーチを書く相談を生徒から受けた。でも、ここはその内容についてではない。
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『で、おうちでPCは使える環境? プリンタは?
『大丈夫です。
『プリントアウトする前に、スペルチェックとかしている?
『・・・
『ワープロソフト使ってさ...
『センセ、ワープロソフトって何ですか。
『・・・(へっ?)
冗談のような会話だが、ホントのお話しである。手書きではない原稿を持っている生徒の発言である。
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家庭にWINDOWS PCがあれば「WORD」が標準だろう。そのスペルチェック機能をつかうことが話題なのだ。
スピーチ原稿作成のために、言いたいことをまず箇条書する。それを英語にする。ネット翻訳を使い、その後、自分のことば、考えをつきつめながら、英文の表現を修正する。そんな話しをした。単語の綴り間違いを調べるために、ワープロソフトのスペルチェック機能や、Grammarlyを使うことを話そうとしたのだが、そもそもの前提が違うのだ。
断っておくが、僕はどのソフトハウス(ソフトウエア会社)のワープロソフトを使用しているか尋ねているのではない。一太郎ですか、新松ですか、VJE-Penですか。そんなマニアなことを聞いてはいない。そんな話しではないのだ。
僕に相談を持ちかけてきたのは普通の生徒である。日本語が日常生活言語、埼玉県の公立高校2年生である。勤務校は世間様からは「中の上程度のアカデミックレベルの学校」と見なされている。その学校の生徒である。
言い換えてみた。
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『スピーチの原稿を書くときに、アプリ(ケーション)は何?
『青いのです。
『「アイコン」ってわかるかな_ _ _
『はい。
『どんなの?
『Wだったかな。
『それね、「ワード」、コンピュータで使うワープロソフト。
『そ~なんだぁ...
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スマホの影響だと思うが、昔ほど情報機器の基本ソフト(OS)、アプリケーションソフトウエアの存在が、見えにくくなっているのだろう。OSとアプリケーションソフトウエアが一体化。自分がプログラムを動かしている感じが持ちにくい、もしくはないのかもしれない。
生きている時代が違う。僕は自分が原始人になった気がした。
(一部脚色を含みます。)
