Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

2015年5月8日、大天使聖ミカエルの御出現の記念日 聖伝のミサ(トリエント・ミサ)

2015年06月16日 | お説教・霊的講話
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 2015年5月8日の、大天使聖ミカエルの御出現の記念日に大阪で聖伝のミサを捧げました。その時のお説教をご紹介いたします。

 特に日本は、大天使聖ミカエルに捧げられました。

 聖フランシスコ・ザビエルが日本人を見て、「日本人たちが、天主様に対してもっと謙遜であるように、天主様の御旨を受け、天主様の真理を謙遜に受け入れる事ができるように。」と、日本の守護者として大天使聖ミカエルを選び、日本を捧げてくれました。

 どうぞ、大天使聖ミカエルに特別の信心をもって下さい。

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

 



 「大天使聖ミカエル、我らの為に祈り給え。」

 聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

 愛する兄弟の皆さん、聖母の汚れ無き御心巡回教会にようこそ。今日は2015年5月8日、大天使聖ミカエルのガルガノ山への御出現の祝日で、私たちは随意ミサとして、この大天使聖ミカエルのミサを捧げています。そこで、大天使聖ミカエルのこの御出現の話、大天使聖ミカエルはこの私たちにどのように御出現されたのか、大天使聖ミカエルの役割とは一体何なのか、大天使聖ミカエルの役割は、現代に於いては何なのか、最後に4番目に、遷善の決心を立てる事に致しましょう。

 第1の点は、大天使聖ミカエルの御出現ですが、これはイタリアの南部のガルガノ山という所に、大天使聖ミカエルが現れて、その大天使聖ミカエルの至聖所、その教会を大天使聖ミカエルが聖別した、という史実に基づいています。




 大天使聖ミカエルは、そればかりではなく、歴史上何度も私たちに現れて、私たちに助けをしてくれました。

 例えば有名なのは、バチカンの聖ペトロ大聖堂の前に、サンタンジェロ城という建物があります。これは、ハドリアノ皇帝の、モゾレウムという記念の建物、皇帝の亡くなった時の記念の建物ですけれども、そこの建物と、聖ペトロ大聖堂では地下で繋がっていました。ちょうど聖グレゴリオ教皇様の時に、ローマではペストがあって、その時に教皇様自身が、ペストから守られるように、行列をしていました。連梼などを唱えていると、大天使聖ミカエルがそこに現れて、その後にペストがおさまり、ローマは守られた。そこで、このお城が「聖なる天使の城」と言われて、大天使聖ミカエルの像が造られました。







 或いはまた有名なのは、フランスのブルタ-ニュ地方には、海の中の満潮の時には島になり、引き潮の時には陸と繋がる小さな島があって、それが、「モン・サン・ミシェル」という所で、非常に美しい教会が建っています。そこにもやはり、聖オベールという司教様がいて、大天使聖ミカエルが現れた事があります。





 大天使聖ミカエルは、私たちに時々姿を現して、私たちを守り、私たちを導いて下さいます。何故かというと、天使は本当に存在し、私たちの目に見えないだけで、しかし天主様によって造られ、私たち一人一人に守護の天使が付き、多くの、それよりも多くの天使たちが、天主様の御旨を果たして、その業を果たしています。天主様の御旨を果たそうとしなかった、それに逆らった少数の天使たちが、元天使が、堕天使として、悪魔として地獄に落とされ、堕天使は悪魔として存在しています。これもおとぎ話や神話などでは決してありません。本当に、悪魔、サタン、堕天使が存在し、人間の滅びを望んでいます。

 天使たちの役割は、特に大天使聖ミカエルの役割は、この世の終わりには、黙示録の12章によると、大天使聖ミカエルが、竜、すなわち古の蛇、つまりサタン、堕天使と、諸聖人が、この世の終わりに戦う時に、私たちイエズス・キリスト側の聖人たちを助ける、と特別の任務を受けられています。

 大天使聖ミカエルは、ユダヤ教の時代から、ユダヤ人たちの時代から現れていましたけれども、実はそれは現実の影にすぎませんでした。「大天使聖ミカエルは、来たるべき生けるイエズス・キリストの神秘体の守護の天使として、イエズス・キリストの真の教会、カトリック教会を守るものとして、特に終末に、反キリストの時代に、この『時』の終わりに、特にその役割が重大になる。」と、黙示録は私たちに教えています。

 では第3の点に、大天使聖ミカエルのその最も素晴らしい、私たちの見習うべき徳というのは何なのでしょうか?よく大天使聖ミカエルの像を見ると、勇士と、兵士として描かれ、手には剣を持ち、また盾を持ち、盾にはしばしば、「一体誰が、天主の如くあるぞ“Quis ut Deus”」と書かれ、これはもちろん「ミ・カ・エル」というヘブライ語の、「ミ・《誰が》カ・《~のようであるか》エル《天主》“誰が天主のようであるか”」という、その名前の意味が書かれた盾を持って、悪魔を踏みつぶし、時々悪魔に剣でそれを貫き、戦う、悪魔と戦う、悪と戦う天使として、勝利者として描かれています。

 これは、私たちに何を教えているかというと、まず私たちも、この盾を持って、私たちを守らなければなりません。この盾は何かというと、私たちが、「謙遜でなければならない」と、いう事です。誰が、天主のようにあるか。私たちは被造物である、私たちはこの在らしめられている者である、天主こそが全てであって、私たちは全て天主様に依存している。天主様の御旨を、聖なる御旨を果たす事こそが、私たちの本当の幸せの道だ。悪魔たちは、天主の御旨ではなく、自分の思いの通りにやりたかった、その為に地獄に堕ちた。そうではなくて、天主の御旨を果たす。

 「誰が天主に如(し)く者あるぞ」これこそが、本当の謙遜であり、私たちを守ってくれるものです。

 第2に、私たちは悪に対して剣、「祈り」という剣を持って戦わなければなりません。もしも誘惑に襲われた時には、私たちは祈りをもって、射祷をもって、マリア様に、或いはイエズス様に、或いは大天使聖ミカエルに、「私たちが守られますように。」お祈り致しましょう。私たちが誘惑を受けた時のみならず、「多くの霊魂が救われますように。」「多くの霊魂が天国に導かれますように。」「多くの霊魂が真の天主を知りますように。」お祈り致しましょう。私たちもその為に戦いを続ける事に致しましょう。

 私たちの戦いは、肉の戦いではなく、ボクサーとかの戦いではなく、いつも天主の御旨を果たし、善を行い、謙遜に悪を避け、罪の機会を避け、自分よりも天主を愛する、天主を愛するが為に自分の隣人を愛する、という善の戦いを続けるという事です。

 特に日本は、大天使聖ミカエルに捧げられました、聖フランシスコ・ザビエルが日本人を見て、「日本人たちが、天主様に対してもっと謙遜であるように、天主様の御旨を受け、天主様の真理を謙遜に受け入れる事ができるように。」と、日本の守護者として大天使聖ミカエルを選び、日本を捧げてくれました。ですから私たちも、大天使聖ミカエルに特別の信心をもち、お祈り致しましょう。

 私たちも、大天使聖ミカエルのように、「謙遜の盾」と、「祈りの剣」を持って、悪と戦って行く事ができるように、お祈り致しましょう。

 「大天使聖ミカエル、我らの為に祈り給え。」

 聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「謙遜の盾」と、「祈りの剣」 (たのきゅう)
2015-06-17 23:56:52
「謙遜の盾」と、「祈りの剣」、「謙遜に悪を避け」、「天主を愛するがために隣人を愛する」、神父様のお説教で、具体的に言葉を知らせていただいて、励ましと勇気になっています。ロザリオの祈りで、大天使聖ミカエルに対する祈りの時、こうしたことを思っていましたが、言葉を聞くことができてとても喜びですし、感謝です。ありがとうございます。(´・ω・`)ゞ
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。