モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

キャラウエイ(caraway)の花

2009-07-02 09:16:13 | その他のハーブ
(写真)キャラウエイの花


ニンジンのような葉を持つ「キャラウエイ」の茎の先に、小さな真っ白な花が咲いた。
ニンジンは茎を立てないが、「キャラウエイ」は茎があるだけ姿かたちが美しい。
しかし「キャラウエイ」の根は、見た目も味もニンジンのようだという。

この「キャラウエイ」は有史以前から食されていた歴史的に相当古いハーブのようだ。
これは、ヨーロッパの考古学者が石器時代の村落のゴミ場から「キャラウエイ」の種子を発見したことにより裏付けられた。

この石器時代の村落の跡がスコットランドにある。スカラ・ブリー(Skara Brae)の跡地には発掘された住居が修復されて残っていて紀元前3100-2500年に作られたものとはとても思えないほど高度な道具と技術があったようだ。当然定住しているので主食ともなりえる大麦が栽培され、野菜なども栽培されていたようだ。
(石器時代の住居の写真はスカラ・ブリーをクリック)

アフリカから大移動をした人類の祖先とともに移動した植物かもわからないが、ここまではさかのぼることが出来ず、「キャラウエイ」の原産地は、ヨーロッパ中部から西アジアとされている。しかしいまだにここが原産地かどうかは疑問を持たれているので、人類の祖先とともにアフリカからやってきたのかもわからない。

「キャラウエイ」の語源は、ラテン語のクミン“cuminum”に由来するようで、これが現代語の「キャラウエイ」にまで変化するのはアラビア語を仲介しているという。
違った説は、小アジアのCaria地方に由来するという説もあるが、“クミンのようなもの”から長い歴史と土着の言語で変わっていったというのが定説のようだ。

「クミン」はエジプトを原産地とするセリ科の一年草で、この種子は“クミンシード”と呼ばれ香辛料として使われ、紀元前にインドにも伝わりカレーなどの香辛料として使われている。

「キャラウエイ」以外にもセリ科には、「クミン」「フェンネル(ウイキョウ)」「ディル」「コリアンダー」「アニス」「セリ」「ミツバ」「セロリ」など大人になってから味がわかる香辛料としても使われる野菜が多い。
「ニンジン」もアフガニスタン原産のセリ科だった! どおりで似ているはずだ。

(写真)キャラウエイの立ち姿
         

キャラウエイ(caraway)
・セリ科キャラウエイ属の半耐寒性の二年草。
・学名は、Carum carvi.L. 英名がcaraway、和名はヒメウイキョウ。
・原産地はヨーロッパ、西アジア
・草丈30-60㎝で、葉は羽状になり同じセリ科のコリアンダー、チャービルよりも細かく裂ける。
・開花期は6月で茎の先端にフェンネルのごとくの散形花序をつけ細かい白い花をつける。
・葉はスープ、サラダなどに使い、根は野菜として食べれるというが形・味ともニンジンに似るという。種子は香り付けとして使う。
・移植を嫌うので春先に直播で日当たり水はけのよいところにタネをまく。
・消化を助けるハーブであり、ドイツ料理のザワークラウトなどにも使われる。

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