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山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

入笠山(最終回)

2009-07-03 | 長野の山
ニョイスミレ

湿原の中から小さな花が顔を出していました。
スミレの仲間のニョイスミレです。
別名:ツボスミレともいいます。
雨に濡れていてかわいそうでした。
一番遅く咲くスミレのようです。

サラサドウダン

サラサドウダンがありました。
まだ完全に咲いていません。
ドウダンツツジの仲間です。
赤い筋が特長です。
もう少しすれば花が開くようです。




スズランの見分け方を書いた紙が貼ってありました。
ニホンスズランとドイツスズランの特長がよくわかります。
園芸種はほとんどドイツスズランのようです。
これだけでわからない場合は話しかけてみればわかると
思います。
「イッヒ リーベ デッヒ」と聞いて返事があればドイツスズランです。
学生の時の第2外国語はドイツ語でしたが、これしか覚えていません。(笑)



湿原をでてからしばらく高遠(たかとう)に向かって歩きました。
高遠は春の桜が有名なところです。
遠くに山がみえますが、この奥が入笠山です。
このあたりは昔放牧がされていたようです。


ズダヤクシュ

この花は小さくておまけに風で揺れてなかなかきれいに撮らせて
くれません。
ズダとは長野県の方言で喘息(ぜんそく)のことだそうです。
喘息患者にこれを煎じて飲ませたようです。
今は使われなくなってすっかり野生化しています。
花は米粒くらいです。


マタタビ

マタタビの木がありました。
葉っぱが白くなるのですぐにわかります。
花はまだ硬い蕾でした。
この実を食べると元気がでるそうです。
旅人が疲れてもこれを食べて元気になり「また旅にでた」というので
マタタビという名前になったそうです。
ネコにあげると「ごろにゃん」とおとなしくなるそうです。
白い花が咲きます。

クサボケ

足元に赤い花が咲いていました。
よくみるとクサボケでした。
雨に濡れてしっとりしています。
箱根の湯坂道には足の踏み場もないくらい群生しています。
背丈が低いのでクサボケという名前がついたようです。
平地ではとっくに終わっていますが、ここではまだ頑張っていました。



うっそうとした林が現れました。
大きな木はダケカンバのようです。
ここは標高が1700mくらいあります。
シラカバとダケカンバは標高1500mくらいを境にして
住み分けているようです。

ネコノメソウ

これも春の花です。
花が終わると黒い種ができ、それがネコの目のようにみえるので
この名がついたようです。
この仲間もたくさんあります。


1時間くらい歩きました。
だんだんと霧が濃くなってきます。
ここは牧草地のようで晴れていれば遠くの山がみえる場所のようです。
これ以上進んでもよくなりそうもありません。
ここで引き返しました。
ズミの花がたくさん咲いていました。

ヤグルマソウ

道端にヤグルマソウがありました。
葉っぱが鯉のぼりの先につける矢車に似ているのでついた
名前です。
葉っぱは最初茶色ですが、少しずつ緑色に変化します
白い小さな花がたくさん咲きますが、まだ蕾でした。


クリンユキフデ

珍しい花を見つけました。
タデ科の植物です。
葉っぱの脇から花を次々に咲かせます。
白い花が雪のようなのでユキフデとついたようです。
やはり標高が高いところを好みます。

オオバンソウ

これは春先に紫色の花を咲かせます。
咲き終わるとこのようなヒラヒラした実がなります。
この姿を大判とみたのでしょう。
別名:ゴウダソウといいます。
合田(ごうだ)さんという人が昔ヨーロッパから持ってきて
日本に広めたようです。
ちなみにコバンソウというのもありますが、種類がまったく
違います。
これは平地でも生育しています。
隣にみえるのはルピナスです。



小屋に戻って昼食を食べ、再びロープウエイトバスを乗り継いで
富士見駅に戻ってきました。
振り返ると遠くに入笠山がみえます。
手前のアンテナの右奥にある山が入笠山です。
右側は富士見パノラマスキー場です。
お祝いを兼ねた山行でしたが、たくさんの山野草にも出会え
楽しい山行でした。

◎ 付 録
マタタビ

カナダから帰って2日目に裏高尾を歩きました。
暑い日でアップダウンも多く、時差も取れていなくて半分眠りながら
歩きました。
沢に出たら、マタタビの花が咲いていました。
葉っぱの下に咲いているのでなかなか姿を見せてくれません。
なかなか元気一杯の花でした。

ヤブカンゾウ

ヤブカンゾウも咲いていました。
オレンジ色がよく目立ちます。
ノカンゾウというのもありますが、こちらは一重です。
八重ならヤブカンゾウと覚えてください。
新芽はどちらも山菜として食べられます。
これからまだまだ楽しめる花だと思います。


明日からカナディアンロッキーを連載します。
1ヶ月以上のロングシリーズになりそうです。
7月、8月と週末はスケジュールで一杯ですが、できるだけ毎日更新したいと思います。
ご期待ください。








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33 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (akanegusa)
2009-07-03 07:43:37
やぶかんぞう、効きそうですね。
返信する
今朝は1コメ~~! ()
2009-07-03 07:46:42
おはようございます~♪
沢山のお花に出会えたのですね。
ズダヤクシュ、クリンユキフデなど初めてのお花です。
直ぐ忘れそうですが・・・。

スズランの見分け方興味深いですね。
山小屋さんの説明がわかり易いです。
>「イッヒ リーベ デッヒ」と返事があればドイツスズランです。
「ダンケ シェーン」とお返しすればいいでしょうか(爆))))

いよいよ明日からですね。楽しみです~^0^/
返信する
おはようございます。 ()
2009-07-03 07:54:44
タッチの差で1コメ逃しました~(笑)
沢山のお花との出会いがある山行きでしたね。

スズランの見分け方、山小屋さんの説明がわかり易かったです。
>「イッヒ リーベ デッヒ」と返事があればドイツスズランです。
「ダンケ シェーン」とお返事返せばよいのですね~(爆))))
返信する
入笠山 (まよこ)
2009-07-03 09:18:24
山小屋さんおはようございます。
先ずは昨日ツクシマツモトソウを教えて頂き
ありがとうございした。
そうなると珍しいお花に出会えて気がして嬉しかったです。

ガスに煙った風景なかなか綺麗でした。
昔は牧草だったと聞いて納得しました。
こう言う風に繁忙するのは良いですね。

クリンユキフデは初めてですが
葉にお花が咲くのですね。
珍しいお花がまだまだありますね。

標高が1700mだと植物も豊富ですね。

マタタビのお花可愛いですね。

明日からのシリーズをワクワクして楽しみにしています。
返信する
霧の海 (marri)
2009-07-03 11:10:30
幻想的で美しいです!
こんな景色の時は、雨ですか。引き返しましたか!
「イッヒ リーベ デッヒ」って? ♪アイ ラブ ユゥー♪ うふふ☆
お友達の家にあるスズラン、どっちなんだべ^^;;
返信する
dai2gaikokugo (mcnj)
2009-07-03 11:35:14
abunaku wasureru tokoro desita.

shan toka,mecchen dakeha,sikkari oboemasitaga.

matatabi no mi wo wattara, nita youna

mesibe ka osibe ga takusann haitte imasita.
返信する
サラサドウダン (とくさん)
2009-07-03 11:54:57
こんにちは
入笠山登山も色々な花に出会いましたね。
サラサドウダンは私も印象に残る花の一つです。
ガスの掛った山や林は幻想的ですね。
ヤブカンゾウ、ノカンゾウ分かりました、比較的見分け易いですね。

山小屋さんは「イッヒ リーベ デッヒ」ですが。
私はドイツで「ダンケッシ」を覚えて来ましたよ。(笑)
返信する
週末 (空見)
2009-07-03 16:01:35
こんにちは。
鈴蘭の見分け方、うちのは昔知人に分けてもらった種が、結構増えています。
葉っぱに隠れているので、ニホンスズランかしら?と思いますが。。
ノカンゾウとヤブカンゾウ、鮮やかに咲き出しました。
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akanegusa さんへ (山小屋)
2009-07-03 16:12:12
カンゾウは利尿作用があるそうです。
胃と肝臓を悪くしたら、イカンゾウですね。(笑)
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紅さんへ (山小屋)
2009-07-03 16:15:34
二つもコメントありがとうございます。
今日も天気がハッキリしませんでした。
これを梅雨空というのでしょうか?

今度スズランに会ったら、声をかけてみてください。
フランス語のわかるスズランもあるかもしれません。
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