浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

イザベル・ヤルコフスキーの唯一のレコヲド?

2013年01月05日 | 洋琴弾き
新春といふことでメストのニューイヤーコンサートを愉しんだ。其の余韻といふか、維納の香ほりを嗅ぎたくなり、ゴドウスキの組曲「トリアコンタメロン」の中の1曲、「古き維納」といふ名曲を探した。此の三十の小品から成る「トリアコンタメロン」組曲は、ゴドウスキがメロンを味わった際、其の感激で一気に書き上げたと云はれてゐる。

棚から取り出したのはイザベル・ヤルコフスキーといふ女流洋琴家の優雅な演奏である。オルガ・サマロフの一番弟子、イザベル・ヤルコフスキーは僕の祖母の2歳年上である。75歳といふ若さで此の世を去ったが、晩年は教授活動を続け、多くの弟子を育てたさうだ。デビューは13歳のときの市俄古交響樂團との協演で、其の後、全米の主要管絃團との協演を重ね活発な演奏活動を行ってゐる。しかしながら、彼女の録音となると此のレコヲド以外に僕は知らない。

言い伝へに依ると数枚のレコヲドを録音したさうだが、是非聴いてみたい。といふのも、此の「古き維納」が淑やかで、師サマロフ譲りの上品さをたたえた実に素晴らしい演奏だからである。1929年の10吋1枚のみではあまりにも惜しい気がする。

現在、聴くことのできる音源はNAXOS「女ピアノ弾きシリーズ」のみである。よくぞ復刻したと称賛に値するが、片面のみでなく、B面のドビュッシーの前奏曲も復刻すべきだったと思ふ。

唯一、ヤルコフスキーに出会うことの出来るCDは、NAXOSによるSP復刻盤 8.111217。

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