Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

クィーン

2007-05-11 10:07:58 | 映画
今回は現在公開中のクイーンについて。スパイダーマンも気になっていましたが、こっちの方が早く終わってしまうと思い、観にいってきました。
内容はご存知のとおり、イギリスのエリザベス女王がダイアナ妃の死亡事故からの1週間を土どのように過ごして、考えて、行動していたかを描いています。女王として、50年あまり過ごしてきていますが、世間の人間の感情や行動が変化していることに、戸惑い、悩む姿が非常に印象的でした。自分の感情を表に出さず、孫のためにひっそりとしていたほうがいいと彼女は考えますが、それをイギリス国民はダイアナを追い出した上に、こんなひどい仕打ちをしていると王室を非難するのです。ここを助けるのが、先ほど辞任を表明したブレア首相なのです。このとき彼は就任後わずか4ヶ月でした。彼のおかげで様々なことに気づき、結局は国民のために動いたエリザベス女王の決断は、すごいものがありました。これに比べてエリザベス女王の旦那であるエディンバラ公がバカまるだしといった描き方で、対照的でした。イメージは旅館の若旦那と女将の関係。孫が悲しんでいるという理由で、すぐに「鹿撃ち」にいきたがるあたり、頭悪そうですよね(笑)。あと、「お茶が冷めてしまった」と何度もいうあたりも。
アカデミーを獲ったヘレンミレンは女王そのものでした。ものすごく演技がうまくておどろきました。ジュディディンチもそうですが、イギリスの女優さんは何をやらせてもその本人にしか見えないところが、すごいと思います。
イギリス文化を知る上では非常におもしろい映画だと思います。
オススメします。