「大正ロマン」を代表する画家の竹久夢二(1884~1934年)の特別展「少女(オトメ)ゴコロと竹久夢二」が27日から、京都府八幡市八幡の松花堂美術館で開かれる。夢二が八幡を訪れたことがうかがえる初公開の「花卉扇面(かきせんめん)」(1930年)の他、代名詞の美人画など多彩な画風の約60点を紹介する。
「花卉扇面」は淡い桃色の面に1輪のバラの花が描かれ、晩年の号「夢生」が記される。夢二から贈られたという市内の個人宅で保管されていた。
他にも八幡関連のものを展示する。「淀の乗合船」(明治末~大正初期)は、かつて花街のあった同市橋本地域を往来する渡し船に、おいらんらが乗る姿が描かれている。長男の虹之助が手掛けた夢二への追悼歌集「宵待草(よいまちぐさ)」(1947年)には、夢二と親交があった歌人の吉井勇が、かつて夢二が八幡に滞在したことを序章に記している。
あでやかな和装姿の女性や、化粧にいそしむ女性などの美人画も並ぶ。
12月9日まで。月曜休館(11月5日は開館)。要入館料。12月2日午後1時半から、静岡県立大の細川光洋教授の講演会「夢二と吉井勇」(聴講無料)がある。要申し込み。同美術館075(981)0010。
【 2018年10月27日 14時10分 】
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