マルガリータのつぶやき

フォトジェニックな「趣味の記録」:マルガリータの庭、国内海外の旅、グルメ、美術・音楽・映画、自分勝手流読書、etc

加賀の佃煮 ゴリ、「きんつば」

2014-02-15 23:52:46 | 名古屋 赤倉 金沢 富山 上高地
特にその美味しさが記憶に残った2点、記録かたがた~

・佃の佃煮
 泉鏡花記念館の門前、裏通りに建つ本店、「ごり」の試食が美味しくて次々にはまり…
 品薄のためか高価だが、その価値は十分ある。佃の佃煮本店HP 
   
≪MEMO≫☆古くから全国に知られたゴリ料理
 ゴリ料理は江戸時代から知られ、安藤広重も「浅野川鮴捕図」のなかで描いている。
 文豪・室生犀星は、「ゴリは醜いが垢抜けし、風流な魚である。」
 金沢では、このゴリを冬ごもりの頃の保存食用に佃煮に。お茶請け、酒肴にもなる便利な佃煮として、広く庶民に親しまれてきた。
 ゴリはかじか科の淡水魚で体長6〜10cm位の小魚で、佃煮にほか刺身、唐揚、白味噌仕立てのゴリ汁などの加賀料理に盛んに使われてきた。


・長町武家屋敷跡・野村家隣接の「茶菓工房たろう 」の「きんつば」の餡は職人こだわりの逸品、金沢に来るたびに立ち寄っている。
 店の奥・カウンター席、『雪吊り』の庭に面して、つかのまホッ!
  

 

金沢;鈴木大拙記念館

2014-02-15 22:22:00 | 絵画、展覧会、記念館
世界的・仏教哲学者である鈴木大拙(D. T. Suzuki)。
禅についての著作を英語で著し、日本の禅文化を海外に広くしらしめた仏教学者。
「大拙を「知る」「学ぶ」 思索空間で「考える」記念館。
 

2011年竣工の建物は超モダン、国際的な建築家である谷口吉生氏の設計。建物を見るだけで訪れる人もいるらしい。


古い成巽閣で、暖房もなく足カバーをはいて冷たい畳をふるえながら雛様を見て歩いた興奮とはまた別種の心の高揚、
ここは暖房ガンガン、ギャップに戸惑いながら、静かに思索空間に浸る来館者の合間をさっと。
今回は「大拙」を横に置いて、建築・設計に圧倒されて終わってしまった。
  <思索空間>

今朝の記念館周りはここで3軒目だが、どこも内容が半端でない。
金沢は、兼六園に茶屋街と、ひととおりの観光コースはともかく、一歩細かく入りこもうとすると膨大な知と時間が要求される町とつくづく実感した次第。

≪MEMO≫
「敷地の特長である小立野台地から続く斜面緑地を背景に、石垣や水景などによって金沢を象徴する景観を創造し、その中で鈴木大拙の世界を展開していくことを設計の基本方針としました。
建築は、「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を回廊で結ぶとともに、「玄関の庭」「水鏡の庭」「露地の庭」によって構成されています。この3つの棟と3つの庭からなる空間を回遊することによって、来館者それぞれが鈴木大拙について知り、学び、そして考えることが意図されています。」

≪参考≫ [DNDメルマガ]vol.449 鈴木大拙館にみる谷口吉生氏の至高の世界

金沢:成巽閣「雛人形雛道具特別展」

2014-02-15 21:19:02 | 絵画、展覧会、記念館
加賀前田家奥方御殿・成巽閣(せいそんかく)の「前田家伝来 雛人形雛道具特別展は見ごたえがあった。
(成巽閣;兼六園の敷地内にある建物。文久3年(1863)、第13代加賀藩主前田齊泰が母・眞龍院の隠居所として建てたもの)

   

歴代藩主のご婦人・お子様方の雛人形は膨大な数だったという。維新の動乱等で大半が散逸したというが、現存する雛道具も大した数で、古いもので250年前という品々が、大事に保存されている。
次郎左衛門雛・有職雛・古今雛・梨地梅鉢紋雛道具・黒塗梅鉢紋雛道具・杏葉紋唐草蒔絵雛道具、牡丹唐草紋雛道具など、現在では貴重な美術工芸作品群が並ぶ。

次郎左衛門雛が中心で、その中でも最も大きく、かつ古い部類の
「次郎左衛門雛一対 予玄院所縁」


京都の人形師・雛屋次郎左衛門が宝暦十一年(1761)、日本橋室町に人形店を開いてから普及し、
公家・諸大名においては、ひな人形の本流として永く重んじられたという。

東京の下町、人形問屋が立ち並ぶ「浅草橋」で生まれ育ったマルガリータ、雛人形はわかったつもりでいたが、
京の公家・諸大名においてのひな人形の本流・次郎左衛門雛の高貴、秀逸さにはただただ驚き、唖然とするばかりだった。

この雛様展示の横は、謁見の間(手前から下段の間、奥が謁見の間);優しく華麗に




金沢;泉鏡花記念館『山海評判記』

2014-02-15 20:21:02 | 絵画、展覧会、記念館
寒いみぞれもようの朝一番は、開館直後の、生家跡に建つ泉鏡花記念館まで、
 

浅野川、主計町茶屋街、ひがし茶屋街に隣接し、鏡花ゆかりの地。
つい2週間前の松江行のきっかけになった角田光代「かなたの子」が泉鏡花文学賞受賞作品で、ここのところ、鏡花の世界に思いをはせていた。
 
今日は「雪岱挿絵で読む『山海評判記』(さんかいひょうばんき)」特別編:125回にわたる連載の全挿絵・全カット紹介の第2期。 
鏡花×柳田×雪岱のコラボ作品、
       

≪能登・和倉温泉を舞台に小説家・矢野誓に忍び寄る怪異を描いた「山海評判記」。
盟友・柳田國男を介して知ったオシラ神信仰を背景に、絵師・小村雪岱の面妖な挿絵とともに「時事新報」に連載されたこの鏡花随一の怪作≫

 

「妖怪民俗学」柳田國男の妖怪民俗学という分野を初めて知った。
原作にあたってみて、なるほど、昭和初期(昭和4年)の文語調の旅行記から立ちのぼる雰囲気から、作者の民俗学への並々ならぬ興味がつたわってきた。
  
雪岱の挿絵が、おどろおどろしく、また、なんとなく愉快。
くしくも、これから向かう今晩の宿、和倉温泉が舞台で、思わず身を乗り出して楽しんだ。
古いながら、決して古びない魅力に引き込まれる。鏡花が現在も連綿と読まれ、演じられているゆえんか。
 千住明・オペラ 坂東玉三郎


記念館のHP;
≪幼い頃に母を亡くした泉鏡花。明治、大正、昭和にかけて亡母憧憬を基底とする浪漫と幻想の世界を紡ぎ出し、多くの小説や戯曲を生み出した鏡花は、やがて浪漫主義文学の大家と称され、また天才とも謳われるようになりました。
「義血侠血」「高野聖」「婦系図」「歌行燈」「日本橋」「天守物語」などまばゆいばかりの傑作の数々は、文学の世界だけでなく、視覚芸術である舞台や映画という手法によっても表現され、現在も人々に愛され続けています。≫




泉鏡花文学賞受賞作品候補作品一覧はこちらから