(20)惣宗寺の歌碑(栃木県佐野市) 昭和61年9月建立(『白羊会歌会草稿』より)
夕川に葦は枯れたり
血にまとう民の叫びの
など悲しきや
石川啄木
明治時代の政治家田中正造は天皇に足尾銅山鉱毒被害による農民の窮状を直訴しました。盛岡中学の啄木はこの感動を「鉱毒」の題目で白羊会歌会草稿(明治35年)に発表しました。白羊会は啄木が盛岡中学の友人と結成した短歌研究会です。惣宗寺では、啄木生誕百年を記念して田中正造翁の墓の前にこの歌碑を建立しました。
惣宗寺山門
惣宗寺(そうしゅうじ)はJR佐野駅から10分ほどの所にあり、佐野厄除大師としてよく知られている寺院です。大師とは通常弘法大師(空海)さしますが、弘法大師を祀る寺院をさすこともあり、関東厄除三大師というと西新井大師、川崎大師、観福寺大師堂の三つの寺院を呼びます。一方、大師を厄除大師と呼ばれる元三大師(良源)をさし、元三大師を祀る寺院を指すこともあり、関東三大師というと佐野厄除大師、青柳大師、川越大師の三つの寺院を呼びます。
田中正造翁のお墓と啄木歌碑
日本一大きな金銅(きんづくり)大梵鐘
寒い日がつづき大変ですね。東京の皆さんは寒さや雪に不慣れで混乱しているようですね。東京の最低気温が盛岡の最高気温のようで昨日も東京の最低気温が氷点下4度でしたが、盛岡の日中の最高気温が氷点下4度で最低気温は氷点下11度でした。気温が氷点下10度以下になると水道蛇口が凍る心配が出てきます。寒さもここ数日だと思いますので耐えましょう。