盛岡市に所在する文化財を載せています。これまでは、国指定の、有形文化財、民族文化財、記念物、国認定文化財・重要美術品,、国登録文化財を、つづいて岩手県指定文化財を載せています。岩手県指定文化財には有形文化財(建造物、工芸、考古資料)、無形文化財、民俗文化財、記念物があり、これまで有形文化財、無形文化財、民俗文化財を載せましたので、今回は記念物です。記念物には史跡と天然記念物の2つがあります。
岩手県指定記念物
(1) 史 跡
(ⅰ) 上田一里塚 盛岡市緑が丘
奥州街道に沿う上田一里塚です。奥州街道は、江戸時代に整備された五街道の一つです。明治時代になると、明治9年と明治14年に、明治天皇が東北地方を巡幸されました。その際、馬車の通行を容易にするため奥州街道の道幅は2間(約3.6メートル)に拡幅されました。しかし、明治17年から始まった国道整備では、多くの区間で奥州街道と異なるルートで整備されましたが、古道が今日まで残っています。この他、小野松一里塚や宮古街道の川目地区にある「高畑一里塚」、大館町遺跡など、あわせて9件が岩手県指定記念物の史跡に指定されています。
岩手県指定記念物(史跡)
種別 文化財 所 在 地
1 史跡 上田一里塚 盛岡市緑が丘四丁目74-5
2 史跡 小野松一里塚 盛岡市小鳥沢・松屋敷
3 史跡 末崎川一里塚 盛岡市薮川字末崎川
4 史跡 毘沙門堂平一里塚 盛岡市薮川字逆川
5 史跡 塚の沢一里塚 盛岡市薮川字外山
6 史跡 大橋一里塚 盛岡市薮川字亀橋
7 史跡 新塚一里塚 盛岡市芋田字上芋田
8 史跡 高畑一里塚 盛岡市川目3地割11-3
9 史跡 大館町遺跡 盛岡市大新町10-11
(2) 天然記念物
(ⅰ) 山岸のカキツバタ群落 盛岡市山岸字大平
例年5月下旬から6月上旬が見頃になります。カキツバタは、ハナショウブ、イチハツ、アヤメとともに、アヤメ科の多年生草木で、このうち最も気品に満ち、美しいとされています。全国的に分布していますが、「山岸のカキツバタ群落」は数少ない単純群落の良い例として貴重なものです。盛岡は、江戸時代からカキツバタ原産地の一つとして有名であったと言われ、昭和46年には盛岡市のシンボルとして「市の花」にカキツバタが選ばれています。この他、玉山のシダレアカマツも指定されており、天然記念物は2件が指定されています。
岩手県指定記念物(天然記念物)
種別 文化財 所 在 地
1 天然記念物 山岸のカキツバタ群落 盛岡市山岸字大平12
2 天然記念物 玉山のシダレアカマツ 盛岡市玉山字祝の沢