温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

ちょっと古いですが、ニッポンの生きる道 NHKと朝まで生テレビ!テレ朝は好対照の内容だった。

2011-01-13 19:24:33 | 映画、TV、ミュージカル、エンタ
ちょっと古い話題で恐縮ですが…。
新年早々、朝まで生テレビ!を見てしまったと書いたあけましておめでとうございます。新年早々朝まで生TVを見た - 温故知新~温新知故?がその時のタイトル、パネリストは下に示すメンバー。
池田信夫氏などもいて期待したが、先に書いたように朝4時まで見た時点では期待はずれだった。
テレビ朝日|朝まで生テレビ!

激論!萎縮する日本!
~行き詰まりからの脱却~
パネリスト
細野豪志(民主党・衆議院議員)
片山さつき(自民党・参議院議員)
辻元清美(無所属・衆議院議員)
東浩紀(批評家、作家)
池田信夫(経済学者)
猪子寿之(チームラボ代表取締役社長)
上杉隆(ジャーナリスト)
勝間和代(経済評論家)
加藤嘉一(コラムニスト、北京在住)
長谷川幸洋(東京新聞・中日新聞論説副主幹)
森永卓郎(獨協大学教授、経済アナリスト)
森本敏(拓殖大学海外事情研究所所長)
湯浅誠(内閣府参与、反貧困ネットワーク事務局長)

その後、実は元旦夜にNHKで似たようなテーマの番組があり、これも見てしまった。
こちらは、メンバー的には堅苦しくて面白くなさそうだったけど、内容は朝まで生テレビ!よりはずっと面白かった。
NHKスペシャル|2011 ニッポンの生きる道
2011 ニッポンの生きる道
【出演者】
・根岸 英一 2010年ノーベル化学賞 パデュー大学特別教授
・坂根 正弘 コマツ会長 日本経団連副会長
・米倉 誠一郎 一橋大学イノベーション研究センター長・教授
・藻谷 浩介 日本政策投資銀行参事役 「デフレの正体」著者
・真田 幸光 愛知淑徳大学教授 “草の根の辻説法師”
・関口 博之 解説委員
・伊東 敏恵 アナウンサー


以下にその内容をかなり詳しく書いたブログから引用するが、なかなか本質をついた、現場を知っている人たちの話で、興味深かったし、まさにニッポンの生きる道を語っていた。
番組作りでこうも違うのかをまざまざと体験した。
朝まで生テレビ!はまあ、言葉の格闘技的なもので、はじめから内容は期待できるものではないことは分かっているが、まあ、最近ひどいみたい。
というか、派手な喧嘩みたいな言葉のやりとりはもう飽きたのかな?。
NHKも、ダメなものはダメだけど、今回のこの番組は内容のあるものだった。
メンバーからは、このような内容になるとは思わなかった。
番組作りは難しんでしょうね。

NHKスペッシャル 2011年ニッポンの生きる道 PART1 須磨寺ものがたり/ウェブリブログ
元旦にNHKで放送されたNHKスペッシャル「2011年ニッポンの生きる道」。2時間におよぶ内容の濃い番組で、今元気がないニッポンがはたして、これから生き残っていけるのか、どんな道に光明を見いだせるのか、メインゲストに2010年のノーベル賞受賞者根岸英一博士、他に4人の各分野のゲストが熱く語る。

日本をベースにおいたグローバル展開をし、日本の強さの部分は、今からでも大丈夫、あれだめと、傍観者にならず当事者になろうと、現状を受け入れ積極的に関わることが大事と、話された。

なぜ材料で負けていないのか?
日本企業が得意とする「すり合わせ」という考えがある。コストを考えながら品質を上げる。連動する要因の矛盾をなんとか解決しようとすることにある。
解決が難しい課題が多い。チャレンジすることが会社の技術を伸ばすのだという。

はやぶさの表面温度は150度、当たらない時は、マイナス100度になる過酷な条件をクリアーしないといけない。
それを山口県の化学メーカーが10年以上の「すり合わせ」を繰り返し成し遂げた。

”変化の時代”、スピードとリスクをとれる決断力は、中小企業にあるという。大企業の多くはは、すぐ数字に結びつくものに捉われ、ヒット商品を生み出すまでに黒字化に要する時間がかかるものは、敬遠される。元気づける企業は、中小企業の中におおくみられる。

埼玉県・川口市に特殊な鏡をつくるコミー(小宮山 栄社長)がある。「割れない鏡」「落ちても怪我をしない鏡」などなど、コンビニや病院といったところのニーズに適合する「鏡」を作っている。

購買力を考えてみよう。
日本では、何故お年寄りがものを買わないのか?アメリカでは、逆に「お年寄り」の消費が活発である。アメリカの金持ちは、第二世代。1代目の時に、お金を残しても意味がない。それを見て来た第2世代の金持ちたちは、消費に気持ちが向いているという。

他のブログでも取り上げている。
NHKスペシャル「2011 ニッポンの生きる道」の感想: 坂口昌章の「j-fashion」
元日放送のNHKスペシャルは、「2011 ニッポンの生きる道」がテーマ。
 ①意思決定の遅い大企業より元気の良い中小企業にチャンスがある。
  ・大企業も中小企業の協力工場に対して共同体として考えるべきである。
  ・研究者は零細企業のようなもので、常に頑張っていないと負けてしまう。しかし、そういう人生もやりがいがある。
 ②日本の不況は、労働者人口が減少傾向にあることが一因である。
  ・薄利多売というビジネスモデルは、労働者人口が増える成長期には良い戦略だが、労働者人口が減る状況下では売上、収益、税収減につながる。
  ・労働者人口が多い現在の中国は有望な市場。中国市場を対象に、厚利少売を目指そう。
 ③技術力、商品だけでは売れない時代。
  ・日本の総合力で問題解決を売ることを目指すべき。まず、明確なビジョンを提示し、その問題解決を図り、商品は最後に来る。大きな構想力を持つことが重要だ。
 ④国際的競争に勝つには個人の力を高めること。
  ・教育機関、研究機関にも国際的な競争の環境を作ることが重要。
  ・日本の学生はもっと海外に出て欲しい。
 以上のような内容だったように思う。

下のサイトも、非常に詳しく書かれている。
ニコブログ NHKスペシャル「2011 ニッポンの生きる道」 メモ&感想
「最大の問題は、このことを景気であると言った瞬間に思考停止してしまって。政府が景気対策を打つまで手が打てないと言ってしまう。政府は打っているんです、予算も2倍使っているので、そういう国の政府にやれやれと言ってる暇があったら、自分たちも何をしたらいいか、自分が何をできるかを企業側が考えるべきだと。私がひとつ言っているのは、やはり若い人の世代の賃金を上げるべきだ。

結局日本ではすぐ部分最適議論に行くんですよ。例えば雇用の問題ですね。私の見方は、正社員は世界一守られ、非正規社員は世界一守られてないと思います。

「要するに、いいものを安くという時代じゃないんだよ、ということに気がついた方がいいんだよと」
ところが、人口が減っていく社会において、いいものを安くすると、買ってる方は安く買えて一瞬嬉しいじゃないですか。でもね、買ってる人も、自分は労働者なんですよ。

「おっしゃる通りです。数字読んで欲しいんですが。日本の都道府県を比べると、正社員で働いてる率が高い県ほど、出生率が高い。非常にはっきりとした相関があるんですね。逆だと思っている人が大量にいるんです。東京は1番専業主婦が多くて1番出生率が低いわけですね」


「ひとつ重要なのは、石川は女性就業率がスウェーデン並みに高いわりに、50歳代になった途端に女性就業率落ちるんです。ということは、石川は女性が50歳代になると、おじいちゃんおばあちゃんが8090で面倒をみなきゃいかんから仕事を辞めるんですよ。石川こそ介護施設を充実させればいいということなんですよ。ですから、全国一律主義の少子化対策とか高齢者対策というのがもう機能しなくなってると。ひとつひとつを見ながら的確に打っていかないと、お金どんだけあっても足りませんよね」

「東京は生産性が高いからといって、東京に若者をもっと集めろという議論もある。いまだにそんなことを言ってる人がいるんですけど、違うんですよ。人口生産性の高い地方にみんなが行けるようにならないといけなくて、アメリカなんか当たり前ですよね。企業も大学も地方に散っていますよね」

・面白い話を聞いたが、インドのマッキンゼーの方が、日本の家電メーカーとサムスンと何が違うかというと、日本の支店長は2年間早く帰ることを考えるが、サムソンの方は10年以上滞在して子供たちは現地の学校に通うと。

・インドのテレビのボタンはミュートの代わりにボリュームが大きくなる
・映画のミュージカルの部分で音を大きくする機能
・停電してもしばらく保冷庫が大丈夫な冷蔵庫

「私は言い過ぎてるかもしれませんが、コンペティションは、1人1人から最高のものを引き出す、非常に大きな要素だと思います。それはオリンピックとかバイオリンのコンテストだけじゃないですよ。研究だって同じだと思いますね。正しい意味でのコンペティションはあっていいんじゃないですか」




キリがないから引用このへんにします。

私と全く同じ論調のブログもありました。
NHK「2011ニッポンの生きる道」と、テレ朝「朝まで生テレビ」は、マスコミの存在意義を対照的に示していた。2011年1月1日: 散歩好きの絵描き
昨夜はテレ朝の「朝まで生テレビ」を見ていたが不毛な論争ばかりで気分が滅入るので午前3時に止めた。分かったのは権力闘争ばかりしている日本の政治家に成果は期待できないことだ。