『金閣寺』の舞台を終えて、今年初めてのリフレクソロジーをうけに3丁目の<Queensway>に。施術後、「腰から背中に疲れが溜まっているようですよ」とのこと。昼の部ふたつの後見で、同じ姿勢でいるからかもしれませんね。
後見の基本姿勢はご存知の通り正座。『松竹梅』は10分ですみますが、『勧進帳』は上演時間が1時間10分という大物。その最初から最後まで座っているわけではございませんが、中盤で富樫がいったん引っ込んでいるあいだを除いても40分くらいは舞台で座っていると思います。この間、背筋を伸ばして綺麗な姿勢で控え続けるのは、意外と疲れるものです。
正座で足が痺れるということは、私はあまりございませんが、膝にはやはり負担がかかります。痛むというか、キリキリとした圧迫感というか。外国の方が見て「無理な姿勢」と思われるのもむべなるかなと思いながらも、舞台ではつとめて涼しい顔をしております(つもりですが)。
後見のことで申し上げれば、舞台上で移動する際には、普通に立って歩く時と、<膝詰め>と呼んだりしますが、座った姿勢のまま、いざるように進むのがあります。時と場合に応じて使い分けるもので、「ココは必ず膝詰めで」などというような、厳密なキマリはないですが、ある程度、先人がたのなすってきた先例にならうのがもっぱらです。立って歩くとそれだけ目立ちやすくなりますが、大きな物を持ったり、急いで移動しなくてはならないときなどは、膝詰めではやりにくい場合もあります。
手の置き所は袴の上、もものあたりに置きますが、袴の中に手を入れる方もいらっしゃいます。どちらがどうということはございませんが、以前大先輩から「袴の中に手を入れるのは、お囃子さんが演奏にかかる前まで、手を温めておくためにしていたことが後見にうつったんだよ」と教わったことがございます。
…歩くにしても膝詰めでゆくにしても、そしてただ座っているだけでも、目立たない体のこなしをするのが、若輩の私には本当に難しいです。そんな意味でもひと月に2演目で後見を勉強させて頂けるこの公演を、大切に勤めたいと思います。
後見の基本姿勢はご存知の通り正座。『松竹梅』は10分ですみますが、『勧進帳』は上演時間が1時間10分という大物。その最初から最後まで座っているわけではございませんが、中盤で富樫がいったん引っ込んでいるあいだを除いても40分くらいは舞台で座っていると思います。この間、背筋を伸ばして綺麗な姿勢で控え続けるのは、意外と疲れるものです。
正座で足が痺れるということは、私はあまりございませんが、膝にはやはり負担がかかります。痛むというか、キリキリとした圧迫感というか。外国の方が見て「無理な姿勢」と思われるのもむべなるかなと思いながらも、舞台ではつとめて涼しい顔をしております(つもりですが)。
後見のことで申し上げれば、舞台上で移動する際には、普通に立って歩く時と、<膝詰め>と呼んだりしますが、座った姿勢のまま、いざるように進むのがあります。時と場合に応じて使い分けるもので、「ココは必ず膝詰めで」などというような、厳密なキマリはないですが、ある程度、先人がたのなすってきた先例にならうのがもっぱらです。立って歩くとそれだけ目立ちやすくなりますが、大きな物を持ったり、急いで移動しなくてはならないときなどは、膝詰めではやりにくい場合もあります。
手の置き所は袴の上、もものあたりに置きますが、袴の中に手を入れる方もいらっしゃいます。どちらがどうということはございませんが、以前大先輩から「袴の中に手を入れるのは、お囃子さんが演奏にかかる前まで、手を温めておくためにしていたことが後見にうつったんだよ」と教わったことがございます。
…歩くにしても膝詰めでゆくにしても、そしてただ座っているだけでも、目立たない体のこなしをするのが、若輩の私には本当に難しいです。そんな意味でもひと月に2演目で後見を勉強させて頂けるこの公演を、大切に勤めたいと思います。