梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

3年間の成果がここに

2007年01月24日 | 芝居
本日は、国立劇場第18期歌舞伎俳優研修生の、研修終了発表会でした。
長唄研修や鳴物研修、太神楽研修の発表会でもありますので、お昼から夜までの長い公演でしたが、彼らの演目は、お芝居が『引窓』、舞踊が『玉屋』、立廻りが『英執着獅子』というもの。私は、出番の関係で、1日の最終演目となった立廻りの発表だけを拝見させて頂きました。
6人の研修生のうち、2人が獅子の精(雌獅子)、残る4人が力者役で、長唄の生演奏で、後シテのクルイと立廻りを見せる構成でございました(指導は立廻りの講師でいらっしゃる尾上松太郎さん)。大ゼリから石橋に乗っての登場から幕切れまで、盛り上がった舞台となりました。力者役の研修生がトンボを返るたびにさかんな拍手がおこりますのも、発表会らしい光景でございます。毛振りも見せる獅子の精役ともども、皆々落ち着いて演じているのがよくわかりまして、ハラハラすることもなく幕となりましたのは、やはり3年間となりじっくり時間をかけた研修のため、あるいは<舞台実習>として、たびたび本興行の舞台を踏んできたおかげかもしれませんね。
3月修了式、4月から正式な初舞台となるようですが、新しい仲間が加わりますこと、とても楽しみでございます(ちょっとエラそうかな)。

夕食は国立劇場からすぐ近くの蕎麦屋<さわらび>。以前もご紹介したと思いますが、美味しさはもとより、あたたかなもてなしがなにより嬉しいお店です。つまみ1品で軽く1杯、最後はつけダレの風味抜群の胡麻胡桃そば。1人でも幸せなひと時…。

600回めの記事には皆様から沢山メッセージを頂きました、御礼申し上げます。お芝居につきましてのご質問をいくつか頂いておりますので、明日はそちらに回答させて頂きたいと思います。