梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

稽古手本忠臣蔵・い

2007年01月28日 | 芝居
本日より2月公演『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』の稽古です。
私はこの公演で、『大序』『三段目』の<大名>、『道行旅路の花聟』の<着付後見>、そして『七段目』の<若い者>を勉強させて頂きます。
本日の稽古は、『五・六段目』『七段目』『十一段目』の<附立>。師匠は登場後十数分でお役御免の斧定九郎のみ、私も舞台には数分しかいない若い者だけでした。

私、通し狂言の『忠臣蔵』に出させて頂くのは、これで3度目なんですが、実は過去2回はどちらも<上方式>演出によるもの(平成11年3月松竹座、平成14年11月国立劇場)でございまして、今回は東京式初体験の舞台なんです。色々なことが初めてとなりますので、一から勉強のし直しですが、東西の演出の違いを学ぶよい機会、この芝居日記で紹介できましたらと思っております。
師匠も、石堂右馬之丞と斧定九郎が初役ですので(道行の早野勘平は度々なすっていらっしゃいますが)、弟子としての裏の仕事も初めて尽くし(『四段目』では石堂の<黒衣の後見>もさせて頂きます)。大序、三段目、四段目、道行、五段目、七段目と、1日の半分以上の幕で舞台の表裏で働くことができますのはとても嬉しゅうございます。1月に引き続き舞踊の後見も学べますのも本当に有難いことです。
明日からが本格的なお稽古となります。どんな稽古場便りをお伝えできますでしょうか。