梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

明けましておめでとうございます!

2006年01月01日 | 芝居
本年も相変わりませずお付き合いの程お願い申し上げます。
…昨年の大晦日は、皆様どう過ごされましたか? 私は、いつに変わらぬプログラムで、「レコード大賞」「紅白歌合戦」そして「ジャニーズカウントダウンライブ」で締めくくりました。特に紅白は面白かったですね~! 構成と企画が良かったので、四時間飽きることなく楽しむことが出来ました。WaTのマイクのハプニングも、山本耕史の<前川>と<山川>いい間違いもご愛嬌、私個人としては渡辺美里さんの「My Revolution」が聴けたのが最高の幸せでした。

紅白歌合戦といえば、私にとりまして忘れられない思い出となっているのが、平成十一年、第五十回の公演です。この年は中村屋(勘三郎・当時勘九郎)さんが司会をお勤めになったのですが、そのご縁で、ショータイムにDA PUMPのメンバーの皆様が歌舞伎の扮装をして立ち回りを演じることとなり、そのカラミとして、私も出演させていただいたのです。ISSAさんが弁天小僧、YUKINARIさんが「八犬伝」の信乃、SHINOBUさんが天竺徳兵衛、KENさんが「蘭平物狂」の蘭平をなさったのですが、私はSHINOBUさんにからむ花四天を勤めさせていただきました。なにぶん年の瀬の押し迫った時期ですから、お稽古も短時間になってしまったのですが、三十日のリハーサル、そして三十一日の本番とNHKホールの舞台に立たせて頂き、一生に一度と言ってもいい『紅白に出演(?)』という経験をさせて頂いたのでした。
一分一秒を争うタイムスケジュールの中で、立ち回りに出ている皆で協力して、DA PAMPの皆さんに化粧をしたり扮装の手伝いをしたりしたのも強く印象に残っております。
会場内で、安室奈美恵さんやglobeの皆さん、SMAPやGLAYの方々に間近に接することが出来たのも、ミーハーな私には大興奮の体験、そして舞台裏でのスタッフさんの死に物狂いの装置転換を目撃できたのも得がたい経験でした。
今でも、「紅白に出たことがあるのです」と言うと、皆様に驚かれたりするのですが、ひそかな自慢の一つとして、また数少ない話のネタの一つとして、大切な思い出となっております。

本日は実家に帰っておりますので、この文章も妹のパソコンを借りて書いておりますが、毎年元日は、のんびりゆったり、気ままに過ごすことができるので有難いです。
しばしの充電期間ではございましたが、明日からの初春公演、心新たに勤めることが出来ますよう、皆様のお力をお借りしながら頑張って参ります。平成十八年も楽しい話題を沢山お伝えできますように!