約3か月に渡って激戦を繰り広げてきた第46期名人戦ですが、明日からいよいよ最終局(第7局)を迎えます。井山名人が連覇するのか、あるいは挑戦者の一力天元が初の名人位を奪取するのか大注目の一戦です。
第6局を井山名人が勝って追いつきましたので、第7局は精神的にも、勢いからいっても名人が有利なような気がします。24世本因坊秀芳も第6局の解説時に同様な主旨のこと言っておられました。そこで、過去20年分の七番勝負の状況を調べてみました(今年度の本因坊戦は除く)。
その結果60局中最終局まで行ったのは18回あり、その内第6局に追いついて第7局も勝ったケースは4回で、第6局で追いつかれた方が第7局を勝ってシリーズを制したケースが14回と圧倒しています。従って一力挑戦者は追いつかれたからと言って決して不利な状況ではないと思いますので、ぜひ頑張って欲しいと思います。
第7局は”握り直し”になりますが、その「先・後」も微妙な問題です。上記18回における先番の勝率は約4割で、こと名人戦に限ると先番では7回中1回しか勝利していません。明日の”握り”にも注目したいと思います。