当支部きっての定石通のIさんは嘆いていました。5月に行われた支部囲碁大会でのKさんとの一局(Iさんの三子局)でとんでもない”手拍子”で序盤そうそう投了になってしまったと。その手拍子とは図1 白①に対し、形良く②と受けたのが致命的で以下③から⑦まで、”押す手なし”で左辺の黒が取られてしまったとのこと。一般に②の手は形が良い手なのですが、この場合に限っては悪手だったのです。形に明るい人程ついうっかり打ってしまいそうです。
図1 (③は2-四)
白①に対し、図2 ②と受けるのが正しいようです。③の”オキ”がまぎらわしい手ですが、愚形に④と受けて何事もありません。もし④で1-五と受ける2-四に放り込まれて隅の2子が取られてしまいます。石の形の良し悪しも時によりけりで、碁は本当に難しいものです。
図2
しかしIさんは4勝1敗で優勝しました。