たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

猿田彦と銅鐸

2019-07-25 09:25:29 | 鉄の神々2

<和気神社 わけじんじゃ>

 

先日ご紹介した和気氏の氏神・和気神社は、

もともと「猿目(さるめ)神社」と呼ばれていて、

天鈿女命だけでなく猿田彦命もお祀りしていたと聞きます。

現在の和気神社のご祭神である鐸石別命

(ぬでしわけのみこと)しかり、

天鈿女命や猿田彦もまた「銅鐸」

との関連を伺わせることから、

古代の人々にとって猿田彦という神が、

「鉱物の神」として認識されていた

と考えても不自然ではないのでしょう。

 

一説によりますと、猿田彦の一族は

紀元1世紀ごろ但馬国に移住したのち、

土蜘蛛の王となったという話があり、

但馬国がアメノヒボコの支配下になる前は、

猿田彦の一族がこの地を管理していた可能性も大です。

また、和気神社の近辺はもちろん、

「別部の犬」が砂鉄を発見したとされる

佐用町の近辺からも、銅鐸が出土しているそうですし、

岡山東部から兵庫県一帯にかけて、

猿田彦に関わる一族がこの地の「鉱物資源」を取りまとめ、

一大銅鐸文化圏を形成していた時期があったのかもしれません。