たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

鉄の神がいる場所

2019-07-03 09:48:48 | 鉄の神々2

<若桜神社 わかさじんじゃ>

 

宍粟市から若桜街道を北上し、

峠を越えて鳥取県に入ったあたりで、

空から静かに雨粒が落ちてきました。

逆にいえば、天候が変わったことで

「あー県境を越えたな」と気づいたのですが、

のちに近辺の神社で聞いたところ、

鳥取との県境付近を境にして、

「太平洋側」から「日本海側」の気候へと

ガラッと変化するのだそうです。

 

古くは八上と呼ばれていた八頭郡の一帯は、

お隣の兵庫県宍粟市などと同様、

産鉄地として知られた土地柄で、

若桜町の「桜」という文字は、

「サ」「クラ」ともに砂鉄を表す言葉だと聞きます。

 

現在、若桜町は「わかさ」と読むのが正解ですが、

地名の語源をたどると、平安時代の天皇直属の集団

「若桜部(わかさくらべ)」にちなむという説が

あるそうですから、古くは「ワカサクラ」という

名で呼ばれていた可能性が高いのでしょう。

 

熊野の記事でご紹介した

「矢倉(神の座す場所・神の救いがある場所)」

という解釈を踏まえれば、「サクラ」とは

「鉄の神がいる場所」という風に

解釈できるのかもしれませんね。