たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

宇倍神社

2019-07-07 09:04:32 | 鉄の神々2

<宇倍神社 うべじんじゃ>

 

因幡国一の宮・宇倍神社のご祭神である

武内宿禰(たけしうちのすくね)は、

享年360歳とも言われる長寿の神です。

景行・成務・仲哀・応神・仁徳の5代にわたり、

およそ300年もの期間を各天皇に仕え、

また、紀氏・巨勢氏・平群氏・葛城氏・蘇我氏

など有力豪族の祖でもあります。

 

そんな武内宿禰が、なぜ因幡国一の宮に

祀られているのかと申しますと、何でもここが

「武内宿禰の終焉の地」だからなのだとか……。

ただし、それらを示すのは『因幡国風土記』逸文に残る

「武内宿禰は宇倍山山麓で、履いていた双履を残して

行方知らずとなった」という記述のみで、

根拠となる他の物証はないと聞きます。

 

念のため、社務所で話を聞いてみたところ、

やはり宇倍神社の近辺が、武内宿禰の出身地であるとか、

武内宿禰が管理していた地であるとか、

その他もろもろ武内宿禰とつながるような

由緒はまったくないとのこと。

 

まあ、ここまではっきりと

「主祭神とは縁もゆかりもない」といわれると、

それはそれで潔く感じますが、

だとすれば、この宇倍神社に祀られている本当の神とは、

いったいどのような神様だったのかが気になりますね。