たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

アメノヒボコと氏族

2019-07-27 09:35:34 | 鉄の神々2

<出石町宮内>

 

古代史における「渡来神」の代表格

アメノヒボコという神の周辺には、

様々な氏族の影がつきまとっております。

まず、宍粟郡においてアメノヒボコを尋問した長尾市は、

出石神社の宮司家・長尾氏の先祖ともいわれておりますし、

アメノヒボコが但馬国に入り婚姻関係を結んだのは、

物部氏につながる太耳の娘でした。

 

また、アメノヒボコの渡来説話が残る地域と、

秦氏の居住地、および天目一箇神(忌部氏の祖神)

が祀られる神社の分布が一致するという話もあるなど、

多くの豪族がアメノヒボコの来日に

絡んでいた形跡が伺えるのです。

 

つまりこれは、「銅鐸」や「製鉄」に関わる氏族の支配地を、

アメノヒボコの勢力が抑えて行ったか、

もしくは「銅鐸」や「製鉄」に関わる氏族自体が、

アメノヒボコと同族であったという

意味にも受け取れるのでしょう。

 

恐らく、「親の国に帰る」といって日本に逃げてきた、

アメノヒボコの最初の后・アカルヒメだけでなく、

アメノヒボコ自身も日本とのつながりを持ち、

朝鮮半島にいた時分から、猿田彦一族や

その他大勢の部族との「奇縁」があったのかもしれません。