たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

麒麟

2019-07-10 09:29:21 | 鉄の神々2

<日光東照宮>

 

麒麟(きりん)という想像上の動物は、古来より

「他の生き物を傷つけない泰平の世の象徴」

として崇められてきた霊獣です。

調べたところによりますと麒麟は、

鱗のついた大鹿のような身体、

龍に似た顔と牛のような尾、

黄色い体毛に馬の蹄のある足……などを持ち、

頭には一本角(複数ある場合も)

が生えているのだとか……。

 

何でもこの麒麟という生き物、

世の中が乱れているときには姿を現さず、

「徳のある王が世を治めているとき」

あるいは「徳のある王が出現する兆しがあるとき」

のみ現れるという特徴があるのだそうです。

 

ちなみに、鳳凰と共に「瑞獣(神聖な生き物)」

の筆頭ともいわれる「麒麟」への信仰は、

聖武天皇の時代に中国から

持ち込まれたと言われておりますが、

江戸時代になると、徳川家が麒麟の図柄を

好んで用いるようになったことから、

「麒麟」への信仰が各地に広まり、

家康を祀る日光東照宮の陽明門などには、

多数の麒麟の装飾を見かけます。

 

鳥取県東部から兵庫県西部の日本海側の各村には、

そんな麒麟をモチーフにした

「麒麟獅子(きりんじし)舞」

という伝統芸能が伝わっていました。