たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

スサノオの精鋭部隊

2019-01-27 09:02:36 | 出雲の神社

<鬼神神社 おにかみじんじゃ>

 

イソタケルと同一視される大屋毘古神という神は、

大禍津日神(おほまがつひのかみ)とも呼ばれており、

災厄を司る神のとしての側面を持つと聞きました。

記紀において、大屋毘古神と名の付く神は二柱存在し、

それぞれ「別の神」との説もあるため断定はできないものの、

イソタケルが荒神・スサノオの子であることから、

これらの神々が同じ系統だと考えても間違いではないのでしょう。

 

主に、林業の神として知られるイソタケルですが、

出雲の神社の伝承などから垣間見えるのは、

「怨霊を鎮める神」としての荒々しい一面です。

もしかすると、鬼神神社の「鬼神」は、

この地に災厄をもたらしたヤマタノオロチのことではなく、

ご祭神であるイソタケルを示しているのかもしれません。

 

恐らく、オロチという鬼を鎮めるための役目は、

それ以上に荒々しい御魂を宿すイソタケルという名の

「角の生えた神」にしかできなかったのでしょう。

イソタケルが、国防を目的に作られた社である、

韓国伊太●神社のご祭神として選ばれたのも、

朝鮮半島にいた部族たちを誰よりもよく知る、

スサノオの精鋭部隊だったからだと思われます。