たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

シラと牛首

2019-01-30 09:11:44 | 出雲の神社

<白山周辺>

 

日本書紀の別伝に登場する

「新羅の国のソシモリ」という文言をきっかけに、

つらつらと妄想の旅を繰り返していたところ、

なぜか朝鮮半島ではなく、出雲のはるか東、

牛首の地名を要する白山へと導かれました。

ちなみにその昔、牛は神として崇められていた動物で、

頭に「角」を持っていることから、

牛首を「鬼」とも呼ぶこともあったそうです。

 

牛首という名の集落に取り囲まれた白山は、

大汝峰(おおなんじみね)と称する山峰を有し、

その名前の響きから「おおなむち」との

関連が囁かれている場所でもあります。

オオナムチと言えばまさしく、

イズモを統治した大国主神のことですね。

 

果たして、「新羅のソシモリ」というキーワードは、

「シラ」と「牛首」の暗喩なのでしょうか……。

仮に、スサノオたちの出自に縁する場所が、

白山の近辺であったと仮定するなら、

日本書紀の編纂者たちは、「新羅」の言葉の裏に、

「シラの鬼」を隠そうとしたのかもしれません。