たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

縄文の息吹

2019-01-12 09:49:16 |  能登の神社

<輪島市名舟町>

 

「能登の旅」の中で最後にご紹介したいのは、

輪島市名舟町の名舟大祭です。

人口約250人の小さな海辺の集落に伝わる

このお祭りは、「御陣乗太鼓」という名の

郷土芸能が披露されることで知られており、

奇遇にも今回はその実演を目にすることが叶いました。

本来は、7月31日夜から8月1日にかけて行われる、

名舟大祭のみでの演目だったようですが、

現在は輪島や七尾などの観光施設において、

季節を問わず生の演奏を拝見することができます。

 

以前、大祭の様子を映したTV番組を見た際、

その独特の太鼓のリズムと、

演者たちの鬼気迫る所作に圧倒され、

いつか「生で見てみたい」と思っていたこの御陣乗太鼓。

誕生の起源は戦国時代だと言われているものの、

実際にその演舞を目の当たりにしますと、

そこかしこに「縄文の息吹」が

漂っていることを実感します。

海藻や苧麻、馬のしっぽなどで飾った

個性的な「仮面」の数々は、

ある種古代に暮らしていた「能登人」の

多様性を示すかのような趣を感じました。