たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

面様年頭

2019-01-03 09:09:32 |  能登の神社

<重蔵神社 じゅうぞうじんじゃ>

 

「アマメハギ」と合わせて、

ユネスコ無形文化遺産に登録されたのが、

輪島市の伝統行事である

「面様年頭(めんさまねんとう)」です。

面様年頭は、輪島崎町の輪島前神社と、

河井町の重蔵神社の氏子によって継承されており、

男面と女面をつけ夫婦神に扮した2人の氏子が、

人々の無病息災を願いながら

家々を回り歩く正月行事です。

「アマメハギ」と決定的に違うのは、

神様が家内では終始無言であるということで、

ある意味賑々しく登場するアマメハギ以上に、

静かな畏怖を漂わせるしきたりだと言えるでしょう。

 

多種多様なお祭りを要する能登半島の中でも、

特に輪島の近辺には個性の強い行事が集結し、

一年中どこかの神社や民家で、

特色の異なる祭祀が執り行われています。

先日ご紹介した、あえのことをはじめ、

キリコ巡行を含む輪島大祭、

御陣乗太鼓で知られる名舟大祭、

アマメハギ、面様年頭……等々、

能登を代表するお祭りの多くが、

輪島市近辺に散見されます。

特に、輪島の中心部に鎮座する重蔵神社は、

一年を通して意味深な「奇祭」

が催行される謎多き神社でした。