<韓神新羅神社 からかみしらぎじんじゃ>
***** 出雲の神社1 *****
日本書紀の別伝によりますと、
天上界を追放されたスサノオは、
新羅から出雲の鳥上山へと降り立ったそうです。
スサノオがどのようなルートで日本へ渡って来たか、
日本書紀にははっきりとした記述はないようですが、
「スサノオとその子・イソタケルが上陸した」
との伝承が伝わる大田市の五十猛という地には、
韓神新羅神社という名の神社が鎮座しておりました。
この神社には、「グロ」呼ばれる、
円錐形の小屋を使用した珍しいお祭りがあり、
毎年小正月になると、浜辺にグロを建てて、
その年の豊漁や無病息災を祈願すると聞きます。
何でも、新羅から渡って来たスサノオたちが、
「木や草を用いた風通しのよい住居の作り方」を
教えてくれたことへの感謝として始まったのが、
このグロというお祭りの起源なのだとか。
孟宗竹を骨組みにして組み立てられたグロが、
古代イスラエル人が神事を行っていた仮屋や、
古代エジプトの船などとよく似ていることからも、
恐らく、この地方一帯に大陸からの渡来人が、
住み着いていたことは間違いないのでしょう。
もしそうだとすれば、国津神と深い縁を持つ
スサノオそしてイソタケルという神々は、
やはり「新羅から来た神」だったのでしょうか……。