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豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

断熱材の断熱メカニズムと家の断熱性能…北斗市

2009-10-03 20:06:41 | ファース本部
朝夕の空気がめっきり冷たくなったように感じます。
北海道では朝の気温が10℃を下回るようにようになりました。
人の体温は36度前後ですが洋服を着ているので気温が20℃くらいが快適だと言われます。つまり家屋内を20℃程度に保つ事が断熱材の役割なのです。

写真はポリスチレンフォームと言う断熱材で厚さ(d)が50ミリのものです。
本社の細工場にあったものを撮ってきました。このスチレン断熱材から何wの熱の逃げるかが熱貫流率(K値)と言う用語で表します。
このスチレンフォームの熱伝導率(λ)は0.03w/Kmです。
この熱伝導率(λ)と厚さ(d)が解ればk値が計算ではじき出す事が出来ます。

d÷λ=R(熱抵抗値) 1÷R=k値 の数式で計算できます。
厚さ50ミリをm換算すると0.05です。つまり0.05÷0.03=1.666 1÷1.666=0.6w となります。つまり写真の断熱材は、温度差1℃の時に1㎡から0.6wの熱が出て行く事になります。

この断熱材を100㎡使用した外壁があった場合で、外気温が0℃で家屋内を20℃とした時、0.6×100×20=1200w となり、一時間にこの断熱材から逃げる熱が1200wと言う計算が成り立ちます。

このように断熱材の厚さとλで計算した数値を積み上げて家全体から逃げる総熱損失量を出し、この総熱損失量を延床面積で割った数値がQ値なのです。
今後は、このQ値の競争になり、上記の計算式を苦手にして避けていたら本物の家づくりを実現などできません。

写真のスチレンフォームは熱に弱く(70度以上で熱劣化)、屋根に使用する場合などは耐熱加工を要します。トタンや瓦などは太陽熱で100度くらいまで温度が上がるため、直接接触させると直ぐに性能が低下します。スチレン断熱材の上に木耗板などの耐熱板を重ねる必要があります。ウレタンボードも100度が性能保持の上限なので同じ加工が必要です。

新政権の25%削減宣言で、これからの家づくりは省エネ規準が省エネ規制となるでしょう。しかしここで危惧されるのは、数値だけが一人歩きするような事があってはなりません。

一流設計士が設計し、一流企業が施工した家屋でもトタン板の屋根材を、スチレン断熱材に直接、防水シートとトタン板を張った間違った設計施工を多く目にします。

国の指導基準にこような間違った手法を諌める事項が無いの要因です。
常に現場にいる私達は、住んだ人の10年、20年以後を見据えれば、行政指導のはるか先を行く技術で家づくりを行っています。

今夜は大沼公園内、ファースの家・ゲストハウス(がっかそう)に来ております。晴天で中秋の名月が綺麗ですが、気温9℃、屋上から見た満月が寒さで震えそう…

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