すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1050号 中国の可愛い仲間たち

2012-03-15 11:26:15 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】北京ではカササギ(鵲)をよく見かけた。ポプラなど、葉の落ちた高木の梢高く、もじょもじょと小枝を固めたような巣がたくさん確認できた。営巣の時期なのだろうか、つがいが盛んに飛来し、また飛び去って行く。

スズメ目カラス科のカラスなのだそうだけれど、翼の先と胸から腹にかけてくっきりと白く、飛ぶ姿もリズミカルで小気味よい。東京の市街を傍若無人に飛び回る連中よりずっと品がいい。黒と白のコントラストはパンダだけではなかった。

私のレンズでは上掲の写真が精いっぱいで、その美しさを十分に確認いただけないのが残念だが、画面中央上部のシミのような白と黒い点がカササギだ。写真左側の高木が中国ポプラで、二つ見える黒っぽい塊が巣だ。

撮影場所は盧溝橋のたもと。魏志倭人伝には「倭国に鵲はいない」と記されているそうだが、いまでは九州北部でよく見られる鳥のようだ。

        

2枚目の写真は万里長城(八達嶺)の上空を乱舞する鳥の群れだ。拡大してみると腹の辺りが白いようではあるが、これが鵲であるかどうかは分からない。いずれにしても世界遺産をわがものとして舞う、贅沢な鳥たちであった。

なお、ポプラという木はたくさんの種類があって、中国で多く見かける種類は日本のポプラと樹相がかなり異なる。枝先に大きな蕾が膨らんでいて、もうすぐ白い綿をたくさん吐き出すのだろう。

        

北京の動物園で、朱鷺にも会った。羽が薄汚れているように見受けられたが、この体躯で大空を舞ったら、それは美しいことだろうと思わせられた。2羽で何か話し合っていたようだが、その声はカラスの声音をトーンダウンさせたような響きで、さほど美声とはいえない。

説明板は中国表記だからよく分からないけれど、「国外、見于日本」とあった。中国でも「1級保護動物」であるらしいので、「佐渡での繁殖に協力してくれて、ありがとう」と礼を述べておいた。

        

朱鷺の隣りのゲージに孫悟空がいた。こちらの漢字で表記すれば金糸猴(キンシコウ)ということになるゴールデンモンキーだ。私と目が合ったらガーッと歯を剥いて威嚇してきた。天竺まで行ってきたのに、悟空の素行はいまだ矯正されていないらしい。

        

今回の旅で出会った「生き物」のハイライトは、何といっても北京原人であろう。周口店の洞窟脇に建つ資料館前で、その気品に満ちた眼差しに出会ったのだが、中国では「原人」ではなく「猿人」に分類している。「猿人」か「原人」か、考古学上の大テーマであろうが、私としては「原人」の方がご先祖様のように思えて好もしい。なお、写真の右側に写ってしまった人物は、「原人」ではなく「現人」である。

        






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