みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

紫波町山屋(8/14、黄色い花)

2023-08-22 08:00:00 | 盛岡・紫波周辺
《1 オトギリソウ》(2023年8月14日撮影)

《2 クサノオウ》(2023年8月14日撮影)

《3 キツネノボタン》(2023年8月14日撮影)

《4 ダイコンソウ》(2023年8月14日撮影)

《5 カタバミ》(2023年8月14日撮影)

《6 キンミズヒキ》(2023年8月14日撮影)

《7 》(2023年8月14日撮影)

《8 アキカラマツ》(2023年8月14日撮影)

《9 メマツヨイグサ》(2023年8月14日撮影)


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 しかも、これらの「推定群⑴~⑺」は、クリスチャンであった高瀬露が信仰を変えて法華信者になってまでして賢治に想いを寄せ、一方賢治はそれを拒むという内容になっている。それ故、この「推定群⑴~⑺」を読んだ人たちは、そこまでもして賢治に取り入ろうとした露はきわめて好ましからざる女性であったという印象を持つであろうことは容易に想像できるので、これらの「推定群」を文字にして公表することは筑摩書房ほどの出版社であれば、きわめて慎重になるはずだ。信仰に関わるし、人権が絡むからであり、世間からの信頼が厚い良心的出版社だからなおのことである。
 それはもちろん、このような「推定群」をそのような出版社が活字にすれば世の常で、出版時点ではあくまでも推定であったはずの〔昭和4年露宛賢治書簡下書〕がいつのまにか断定調の「昭和4年露宛賢治書簡下書」に変身したり、はては「下書」の文言がどこかへ吹っ飛んでしまって「昭和4年露宛賢治書簡」となったりしてしまう虞もあるからである。そして同様に、「推定群⑴~⑺」の内容も、延いては、「露は賢治にとってきわめて好ましからざる女性であった」ということまでもが独り歩きしてしまうこともまた、である。

 そして実際、この〝「新発見」の賢治書簡下書252c群及び「推定群⑴~⑺」の公表〟(以後、この公表のことを〝「新発見」の書簡下書252c等の公表〟と略記する)後、それまでは一部にしか知られていなかった、賢治にまつわる無名の〈悪女伝説〉が、濡れ衣の可能性が高いのにもかかわらず実名を用いた〈悪女・高瀬露〉に変身して、一気に全国に流布してしまったと言える。ちょうど先に紹介した、
 賢治の年譜としては最も信頼性が高いとされる『校本』の年譜に記されたことで、それを「説」ではなく「事実」として受け取った人も少なくなかったであろう。 
という危惧と同様で、「高瀬露」の名前が登場するこれらの「推定」が『校本全集第十四巻』に公表されたことで、「推定」を「事実」として受け取った人も少なくなかったであろうことに依って、賢治の周辺に〈悪女〉がいたという風説の〈無名の悪女伝説〉が、〈高瀬露悪女伝説〉に変身して一気に全国に広まっていったという蓋然性が高い。
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