まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

ボランティア爺さん

2018年08月17日 | 日記

行方不明の男の子を見つけたのは
警察官でもなく地元の消防団でもなくて
ボランティアの爺さんだった。

山口県の周防大島町。
ミカン畑に囲まれた風光明媚な瀬戸内の島である。
帰省中に2歳の男の子が行方不明になり
地元では必死の捜索が続いていた。
テレビのニュースで一報を知っただけだったが
その後、三日たっても続報がなく
失礼ながら、ああ、やっぱり駄目かなあなどと思っていた。
ところが、その男の子が見つかった。
遺体〈失礼!〉ではなく無事に元気で保護されたと聞いて驚いた。
子供の生命力は大人の想像力を超えたものがあるが
それにしても・・・

見つけたのはこの方。
大分県からボランティアで駆けつけた78歳の爺さんだった。
捜索開始時間はあらかじめ決められていたが
罪になることもなかろうがと言いつつ
朝早くから勝手に捜索に始め、わずか20分で見つけたと言う。
実にアッパレ、まさしく快挙である。
この爺さん、頑固一徹、信念強固を絵に描いたようなタイプだが
やはりただ者ではななかった。

   「学歴もない何もない人間だが、65歳で鮮魚店を辞めて
    残りの人生を社会にお返しさせてもらおうと思ってきた」

全国各地で車中泊しながらボランティア活動をしている人らしい。
今回も広島豪雨災害のボランティアを終え
一時帰宅した後、報道を見て現地入りし捜索に当たっていたと言う。
うーん、そういう偉い人がいるんだなあと
ただ、ただ、感心しきり。
以前も地元の大分で行方不明の子供を発見したことがあって
それ以来「子供は山に登る」という経験則があり
今回の快挙につながったと言う。
まさに職人をおもわせる動物的な嗅覚だが
近頃、まれに見る微笑ましいニュースではなかろうか。
私も何か社会にお返しできることがあれば・・・
と思いつつ、天を仰ぐのである。