まだ明るい夏の夕まぐれ。
東の空の彼方に巨大な入道雲が出現しました。
疲れも暑さもひととき忘れて
思わず呆けたように見とれてしまいました。
いいですねえ、凄いですねえ。
人知を超えた途方もない自然のエネルギーを感じます。
モクモクと湧き上がる雲のパノラマ。
気象学的には単なる「積乱雲」なのでしょうが
そうした人間の常識では計り知れない
どこか原爆のキノコ雲にも似た恐ろしさも感じます。
雲が怒っているように見えることもあります。
天の怒りと言うか、まさに大自然の「憤怒の形相」ですね。
いったい何にそんなに怒っているのでしょうか。
まあ、腹の立つことは山ほどあります。
自民党のナントカいう女性議員が
LGBTの人たちには「生産性がない」などと
トンチンカンなことを言って大いに問題になっています。
言論の自由があれば何をいってもいいのか!
そんな愚劣な発言を平気で掲載する雑誌も雑誌です。
本が売れれば何を言ってもいいのか!
人間の価値や尊厳を「生産性」というロジックで判断するなら
私のような生産性ゼロのオジサンぱ真っ先に抹殺されてしまいかねません。
まったく人間を愚弄した暴言・妄言です。
最近メディアで「優生思想」という言葉をよく見かけますね。
たとえば出生前診断や相模原事件を語るとき
よくこの言葉が使われる気がします。
「優生政策」はナチス・ドイツのユダヤ人虐殺が悪名高いですが
日本だってつい最近まで「優生保護法」があって
重い病気や障害を持つ子供を闇から闇へと葬って来ました。
堕胎という堂々たる国策によってですよ。
要するに社会に役立たない、お国のためにならない命は
あらかじめ間引く、もしくは抹殺する。
なんとも恐ろしい危険な思想ではありませんか。
そうした思想の復活が
この安倍一強政権のもとで芽生え始めているという現実が
その風潮がなんとも不気味でなりません。
大空の入道雲を見上げながら
そんなことを考えているのは私だけでしょうか。