鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

地域外交の行方

2024年06月29日 | 議会活動
令和6年6月29日(土)

 静岡県は前知事県政において、地域外交を積極的に進めてきました。県議会内では、様々な意見があってその取組に賛否があったのは事実です。
 外交は国が行うものと決めつけるよりは、地方分権を進める上では、国の役割とは異なり地方が他国の地方と交流を深め、文化や教育、産業分野などについて、地方の活性化につながる交流を進めることは必要と考えています。

 私は、地域外交に賛成の立場をとってきます。その理由の一つは、自分たちが置かれている状況を、外からどう見られどう評価されているか、そのことを知ることによりグローバルな知見が広まり、その観点を取り入れた地域づくりができると考えているからです。

 私は、35歳と時に父が亡くなり、家業を継ぐことになりました。それ以前は、企業に勤め海外勤務も経験しており、外国人と接する機会が多くありました。
 海外で勤務しているときに、同僚として働く外国人から、私の日本での生活や習慣などを聞かれることがありました。日本の良さを伝えようと外国人受けのしそうな話題を伝えると、彼らが求めるのは私が普段、どのような生活をしているかを改めて訪ねられました。私にとっては当たり前のことですが、彼らにとっては、この普段の生活環境に興味があるようでした。
 日本全体の大雑把な情報は知っていても、地方に行けば様々な文化や歴史があり、そのことは、日本を理解する上で必要なことと考えていたようでした。その話題について伝えると、彼らからは興味津々で矢継ぎ早に質問があり、会話が大いに盛り上がった経験があります。同時に、その話題を通じた彼らの感想からは、「外から見た地元」を改めて評価され、新鮮な思いがあった記憶は忘れていません。

 地域外交に求められるのは、日本の地方をどのように知り、理解を深め、関心を持っていただくかであり、そのことは日本の地方が相手方を見るときも同じだという視点です。その理解が深まれば自然と様々な交流が生まれてきます。

 このところ、地方議会の海外視察に疑問を呈する報道が気になります。多額の税金を使った物見遊山のようと評価されています。視察に向かう議員が、どのような目的意識を持っていくのか、その視察の意義や目的、何よりもそこに行かなければ得られない情報や体験、視察後の県政への反映などを、自らが計画立てて行うことができるのか、この当たり前のことができないケースがあるのは事実です。

 全国各地で、地域外交が広がっています。私たちが訪問した先では、既に日本のどこかの地方が訪れていたというケースも少なくありません。その後の交流がどうなったかも気になるところです。地方創生を進める上で、まさにグローバルな視点で各地が取り組んでいることも現実です。
 地域外交は私たち議員も担っていかねばなりませんが、その意義や責任をしっかりと意識して、今後も取り組んでいきたいと思います。
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