常識について思うこと

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面白いインターネットラジオ

2008年07月07日 | ヒーロー&アニメ

「カレイドスター」の流れで、最近はインターネットラジオに凝っています。「カレイドスター」は、本編30分のアニメで、計51話(番外編は別)の構成になっています。もう5年も前のアニメで、「今更か?」と言われてしまいそうですが、仕方ありません。しかも、既に「カレイドスター」のネタでは、本ブログで2回も記事を書いている(「感動のすごいアニメ」、「噛み合わない問答の意味」参照)ため、少々しつこい感があるかもしれませんが、それを含めて仕方ありません。

アニメを見終えて、ちょっと探していたら、インターネットラジオ「そらとレイラのすごい○○」を発見して、それを聞き始めて以降、これがかなり面白く、他のものを含めて、いろいろなインターネットラジオを聞くようになったのです。

以下、インターネットラジオを聞きながら思ったことです。

①時間的制約からの解放
インターネットラジオ「そらとレイラのすごい○○」は、2004年から2年間かけて収録、配信されたものです。今、聞いているとリアルタイムに投稿ができなかったりという口惜しさはありますが、それでも今日、きちんと聞くことができるということは、大変ありがたいことだと思います。番組中、ファンの方からの投稿で「カレイドスターを知らないなんてあり得ない」といった話題になることもあるので、その度に「4年も経ってから、これを聞いている自分は・・・」などと思ったりもするのですが、実際、4年前の自分の生活を思い出してみると、到底アニメを見ることも、インターネットラジオを聞くこともできる状況にはありませんでした。

テレビやラジオといったリアルタイム型のメディアでは、これからのインターネット時代に備えて、アーカイブ事業などを進めているところもありますが、こうしたオンデマンド型のコンテンツ配信は、これからもっともっと拡大しいくのだろうと思います。それを強く確信する理由は、自分がこうして4年も前のインターネットラジオを心底楽しんでいるからです。

4年前には、絶対に聞くことができなかったコンテンツを、今ようやく楽しめているのは、オンデマンド配信が存在してくれているおかげであり、そのことに心から感謝したいと思います。そして同時に、こうしてありがたいと思っている人々は、世の中には大勢いるはずだし、これからの時代において、そういう人々が増えることは必然だろうと思うのです。また、そうであるならば、きっとこういう配信のかたちは、次の時代における主流になるのではないかと強く思います。

そして、インターネットのような新しいメディアは、これまでのコンテンツに対して、時間からの解放をもたらすであろうとも思います(詳細については、「次時代コンテンツの評価」参照)。このときの「時間」には、前述のように「4年前のコンテンツを楽しむ」、あるいはビデオのような感覚で「昨日放送した番組を観る」といった日時や時間帯という意味もありますが、それに限らず、コンテンツそのものの「長さ」という概念も含まれているだろうと思っています。

例えば、カレイドスターのアニメ本編は、30分番組ですので、オープニングテーマ、エンディングテーマを含めて、大体23~24分程度でしょう。コンテンツを制作される方々は、この規格にあわせて、コンテンツを仕上げていくわけです。ところが、インターネットラジオの場合、これが整っていなくてもまったく問題ありません。極端な話、「そらとレイラのすごい○○」は、元来30分番組であったにもかかわらず、すべて30分を超えており、長いものでは1時間近いコンテンツになっています。これは作り手が、作りたいように作った(しゃべる人が、しゃべりたいようにしゃべった?)結果であり、そのようにしてできた作品は、結果的に楽しくなります。実際、聞く側からしてみれば、時間の規格などはあまり関係なく、結局は楽しければいいわけなので、ほとんど問題ありません。

このことは、インターネットラジオに限らず、インターネット上で配信されるあらゆるコンテンツに共通して、言えることでしょう。従来のメディアでは、当たり前のように考慮しなければならなかった「番組の長さ」という時間規格を考えずに、自由に作品を生み出すことができるという意味で、インターネットの仕組みは、これからのコンテンツの幅を広げていくように思うのです。

②メディアの役割分担
インターネットラジオを聞いていると、ラジオの役割を考え直すと同時に、広く各メディアの役割についても思うことが多々あります。

ラジオとは、つくづく面白いものです。かつてラジオが主流だった時代があって、テレビが登場して、その関係や環境が大きく変化した今日においても、ラジオはラジオとしての役割を立派に果たしています。聴覚情報にしか訴えかけられないラジオが、視覚情報までを伝えるテレビという超高性能メディアが登場したにも関わらず(そしてまた、それが巨大メディアへと成長したにも関わらず)、きちんとラジオとしての役割を果たしつつ、今も存在しているのです。私は、この点、実に深い意味があると思っています。

自動車のなかで運転をしながら、オフィスで仕事をしながら、電車の通勤途中で・・・。さまざまなシチュエーションがあるなかで、テレビのように集中できる状況ではないながらも、「ながら」の環境でコンテンツを楽しむことができるというのがラジオの特長です。ここにラジオに対する確固たる社会的ニーズがあるわけで、テレビという巨大メディアが登場しながらも、ラジオはテレビが果たすことができない役割をきちんと果たしているのです。

翻って、現代社会において、インターネットという新しいメディアが生まれつつあるなかで、私はインターネットが完全にテレビに代替するような役割を果たすとは思っていません。何故ならば、テレビには「不特定多数に情報を配信する同報性」という点で、インターネットとは比較にならないほどの力を持っているからです。

前述のように、インターネットは時間的制約からの解放をもたらしてくれたり、双方向性を活かしたコンテンツの多様性を促してくれたりはしますが、テレビのように一斉に必要な情報を大多数に配信するということは苦手です。例えば、特定のニュースを大勢の人々に対して一斉に配信したいといった場合には、インターネットのようなオンデマンド配信ではなく、一挙に「放送」という仕組みを使って、伝えるほうが簡単だし、早いわけです。

その他、新聞には新聞、雑誌には雑誌、単行本には単行本、映画には映画・・・といった具合に、それぞれのメディアにはそれぞれの特長や役割があります。インターネットのように新しいメディアが生まれることは必然でしょうが、それによって、それらの各メディアが消失するということではなく、いろいろとかたちを変えながら、その時代に求められるそれぞれの役割を果たしていくのではないかと思います。

③とにかく仕事は楽しく!
「そらとレイラのすごい○○」のパーソナリティ、広橋涼さんと大原さやかさんの楽しみ方は、とにかく型破りです。ときどき暴走?と思わせるような二人の会話は、思わず突っ込みたくもなりますが、それくらいぶっ飛んでいると、「自分が面白いと思うから」を超えて、「その人がそこまで面白いと思っているから面白い」という次元で、ストレートに楽しめてしまいます。

そして、つくづく仕事は、楽しくするものだと思わされます。

広橋さんと大原さんの仕事は、インターネットラジオという人を楽しませる仕事だからこそ、ご本人たちが楽しむことが重要であるという側面もあるでしょう。しかし私は、どんな仕事であれ、楽しく仕事をすることは重要であり、突き詰めていくと、「楽しくする仕事=良い仕事」になるのだと思います。

どんな分野であっても、真面目なことや難しい話をすることばかりが仕事だと思って、眉間にしわを寄せているだけでは、絶対に良い仕事はできないというのは、普遍的事実ではないかと思うのです。

そういう意味で私自身、もっともっと楽しみながら仕事をしたいと思いますし、仕事をされている方々にも、もっともっと楽しみつつ、たくさんの良い仕事をされることを願っていきたいと思うのでした。

《おまけ》
先週から、ゲキレンジャーの影のメインヒロイン、メレ様こと平田裕香さんのインターネットラジオが始まりました。第一回では、ご本人が「独り言みたい」といった表現をするほど、なかなか難しそうにしゃべっていました。今日、第二回分がアップされていましたが、第一回に比べると、多少楽になってきたでしょうか。ただ、やっぱりまだ「楽しむ」という余裕はなさそうです。慣れていないというのもあるでしょう。ゲキレンジャーの映像特典にある「臨獣トーク」は、もう少し自然な感じだったようにも思うのですが、さすがに一人でしゃべるというのは、それだけ難しいものなのでしょう。

頑張れ、メレ様っ!
何でもいいから、楽しんじゃえ!

コメント
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