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地球温暖化の謎

2008年07月08日 | 社会

地球温暖化問題については、一般的に二酸化炭素のような温室効果ガスの増加が原因であると言われていますが、これに対して異を唱える学説が出てきています。そのうちのひとつに、地球温暖化問題には太陽活動が大きく関わっているというものがあります。その要旨は、以下の通りです。

 -地球温暖化には、雲の量が大きく関係している。
 -雲の量が増えれば寒冷化、雲の量が減れば温暖化になる。
 -雲は、大気中のイオンの働きによって発生する。
 -大気中のイオンは、宇宙線が増えれば増える。
 -宇宙線は、太陽風(高温のプラズマ)によって遮られる。

つまり、太陽活動が活発化→太陽風が増大→宇宙線が遮られ減少→大気中のイオンが減少→雲の量が減少→地球温暖化というわけです。この学説にどれだけの信憑性があるのかは、まだはっきりしませんが、私自身なかなか面白いと思いますし、それなりに説得力があるのではないかとも感じています。

太陽の力は偉大です。数時間の日照時間の差によって、まったく同じ場所が、真夏になったり真冬になったりしてするほどです。私が住んでいるところで、一年を通じて一番暑いときと、一番寒いときの温度差は35℃くらいでしょう。この35℃の開きをもたらすものは、細かくは諸々あるでしょうが、最も大きいものは言うまでもなく太陽が照っている時間の差です。

そして雲の量は、日照時間に直接影響を及ぼすものではありませんが、単純に考えて、日照条件に多大な影響を及ぼすであろうことは容易に想像できます。そうした意味で、雲の量(雲の被覆率)が、地球の温度に大きな影響を及ぼすというのは、至極自然な感じがするのです。ある説によれば、雲の被覆率が1%変わると地球の温度が3℃変わると見積もられているといいますが、これは大変な数字です。

一方で、一般的に言われている地球温暖化と二酸化炭素との関係も、無視できないのだろうと思います。そもそも大気中の二酸化炭素の濃度を正確に測定できていないといった問題もありますが、地球温暖化と二酸化炭素との関係については、アメリカの元副大統領アル・ゴア氏の「不都合な真実」などでも、指摘されているところです。何をどこまで信じるべきかの問題はあるにせよ、可能性のひとつとして、「不都合な真実」で言われているように、地球温暖化と二酸化炭素濃度の増大というふたつの要素が、何らかのかたちで結びついている可能性はあるように思うのです。

ただ順序として、二酸化炭素が増えたから温暖化を引き起こしているのではなく、地球全体が温暖化することで、海に蓄えられていた二酸化炭素が大量に大気に放出され、その結果、二酸化炭素濃度が高まっているという可能性も、十分にあり得るのではないかと考えます。一説によると、海中に存在する二酸化炭素の量は、大気中のおよそ60倍に及ぶといいます。温暖化の影響による水温上昇によって、溶解度が低下するため、海に蓄えられていた大量の二酸化炭素が、大気中に放出されるという仮説も、これはこれで説得力があるように思うのです。

地球温暖化の議論は、まだまだ分からないことだらけです。そのような状況において、今の私たちにできることは、ひとまずいろいろな可能性について検討をし、あらゆる可能性に対して、現在できる限りの対策をとっていくということしかないのでしょう。

私は、仮に地球温暖化の原因が二酸化炭素ではなかったという結論になったとしても、それはそれでいいし、それまでの二酸化炭素削減に向けた取り組みは、けっして無駄にはならないと考えています。現在、社会全体が躍起になって、二酸化炭素削減のために動いていること自体には、今日のエネルギー問題への解決に向けた努力という意味で、価値があるでしょう。二酸化炭素の排出量を減らすということは、必然的に有限資源である化石燃料の消費を減らすということにもなります。石油をなるべく消費しないような生活を送ることについて、地球規模で考えるということは、大変意義深いことだと思うのです。そしてこれは、今日のように有限である石油に依存しきっている現代社会に対して、警鐘としても機能するでしょう。そういう意味で、どんな難解な問題であろうとも、今私たちができる限りの対策をとっていくという姿勢を保ち続けることが、最も重要なのではないかと思うのです。

そして、さらに議論を深めていくと、この問題はもはや、人類が物理的にどうにかして解決できるようなレベルではなくなるという可能性にまで発展するかもしれません。仮に、太陽風が地球温暖化の原因だとするならば、それを人間が物理的にどう制御するかというのは、非常に難しい問題になるであろうことは容易に想像できます。

地球温暖化の問題に対して、私たちが必死になって、地球の問題として考えていたのに、気がついてみたら宇宙的問題にすり替わっていたとしたら、それは非常に大変なことです。しかし、一方で大変取り組み甲斐のある課題のようにも思います。

この問題がどう転ぶにせよ、私自身、非常に興味深いものを感じます。

ただ繰り返しですが、本問題については、分からないことだらけです。私は、私なりのアプローチで、将来におけるエネルギー問題や食糧問題などについて考え、必要と思われる行動を起こしていきたいと思っています。そして具体的に、それらがどう交わるのかはまったく分かりませんが、そうした活動の延長線上に、この難解な温暖化問題についてもきちんとした答えを見出せるような気がするのです。

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