新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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コブナグサ:小鮒草(黄八丈の染料に)

2006-11-18 07:13:45 | 植物観察1日1題

葉に形を小鮒に見立ててこの名があるというコブナグサ:小鮒草(イネ科コブナグサ属)は、班別が難しいイネ科の中でも葉を1枚見るだけでわかるといわれています。
湿った草地、田の畦、道端などに生える1年草で、高さは20~50cmで、葉の長さ2~6cm、幅1~2.5cmの狭い卵形です。花期は9~11月、茎の先に長さ3~5cmの細い穂を放射状に3~10個つけます。
この目立たない草が八丈島ではカリヤス(刈安または八丈刈安)といわれて、特産の黄八丈の染料に使われるといいますから意外です。黄八丈は室町時代から続く八丈島の伝統的な絹織物で、国の伝統工芸品に指定されています。この織物の主体をなす黄色の織糸はこのコブナグサの草木染めにより作られています。黄色以外の樺色、黒色もそれぞれタブノキ、スダジイの木皮が使われています。
コブナグサは葉の形と黄八丈の話で覚えやすい草と思ったのですが、イネ科ススキ属で本名?がカリヤスというのもあり、これも昔から有名な黄色の染料といますから結構混乱します。

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