
ヤブツバキの枝先で、花びらを突き破るように白く膨れた物体を見かけました。
果実になるべき部分が、虫こぶ化しているのかと思い写真に撮って帰りました。
調べてみると、どうやらこれは虫えい(虫こぶ)ではなく、ツバキやツツジなどにつく担子菌に属するカビの仕業ということがわかりました。
葉や芽、花などが肥厚し奇形が生じる“菌えい”で、クロロフィルの生成が阻害されて白化することが多く、病名の通り餅を焼いたように肉厚になり、球状に膨れてきます。病気が進行すると表面は白いカビに覆われ、肥大部はつぶれたように干からびて落葉するそうです。“菌えい”は虫こぶの本にも載っていますから、虫と菌との違いがあれ、両者はよく似た生成過程物をもつものかもしれません。