枝に悪臭があり、魔よけとして正月や節分に門口の扉に結わえるというトベラ:扉?(トベラ科トベラ属)の枝先に何やら変わった形のものが残っています。
トベラの果実は、晩秋から初冬にかけて熟すと外側の果皮が3裂し、仮種皮といわれる赤い粘液に覆われます。(05年12月30日記事)今の姿は外果皮が開き切った姿です。
一部の植物の種子は、種皮の外側に胚柄やその付近からできた仮種皮というもので覆っています。
これらは2色効果を発揮していることが多く、事実トベラの赤い種子は野鳥が特に好むとされています。
裸子植物のイチイやイヌマキなどで裸出した胚珠の周りを.囲んでいる肉質のものも仮種皮とよび、これに包まれた果実状の種子を仮種皮果とよぶことがありますが、同様に仮種皮を持つても被子植物のトベラ、アケビ、ナンキンハゼ、マユミなどは仮種皮果とはいいません。>