思惟石

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【読書メモ】2014年10月 ④ 当月のトップツー

2021-02-15 10:42:27 | 【読書メモ】2014年
<読書メモ 2014年10月 ④>
カッコ内は、2021年現在の補足コメントです。
なんの気まぐれか、星をつけていますが、
来月には飽きる予定です。


『村上海賊の娘』和田竜
☆☆☆☆
おもしろい。
おもしろいのだけど、
この人はこういうエンタメ作品の人なのかなとも思う。
映画原案者になるか、作家としての立ち位置を確保するか、
そろそろ岐路に立つころではないかと。
あと、人の思考についての説明が多いように思う。
キャラクターへの愛が大きくて、
すべての人物の「考え方」の正当性を描きたいのかな。

(もともと脚本家志望の方なんですよね。
 2013年の今作以降、小説は出ていないみたい。
 なんだかんだで読んで楽しいから、新作待ってます)


『光圀伝』冲方丁
☆☆☆☆☆
自分に忠実に生き抜いた男の一生は面白いなあ。
和田竜の対極にあるイメージ。
光圀公はかっこいい。
『天地明察』の人物造詣とぶれてないのだけど、
前作書いているうちから光圀の話を書こうとしていたのかな。

(水戸黄門でおなじみすぎて旅するおじいちゃんのイメージしかない
 水戸藩主・徳川光圀公の一生を描いた小説です。
 光圀が若い頃は傾奇者だったこととか、
 『大日本史』の編纂に尽力したこととか、
 全く知らなかった。
 新鮮な驚きと学びがあって、とにかくおもしろかったです。
 冲方丁の時代小説出世作でもある『天地明察』と時代が重なっているので
 共通の登場人物もちょこちょこっと出てきますね。
 ちなみに単行本は0.7キョーゴクの重量。
 (1キョーゴク=1000ページという、私的単位です)
 単行本で読んだので腕がぷるぷるしましたが、
 長すぎるとは全然思わなかった。おもしろかった!)
コメント
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