思惟石

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塩野七生『わが友マキアヴェッリ』読後の親近感すごい

2021-02-09 17:37:56 | 日記
塩野七生『わが友マキアヴェッリ』読了。

タイトルからして、塩野先生はマキアヴェッリに
親しみ持ちまくりだなあと思うけれど、
読み終わると、マキアヴェッリが愛しくてしょうがなくなります。
がんばれマキアヴェッリ!
再就職は難しいと思うけど!!
でもがんばるんだ!!!あと家族にお金を渡すんだ!!!
と。

ちなみに私はマキアヴェリズムのことをよくわかっておらず、
マキアヴェッリのこともフィレンツェのことも
メディチ家のこともちゃんとわかってなかったので、
大変勉強になりました。
今回もありがとうございます塩野先生!

冒頭に紹介された「文学史上、最も有名で美しい手紙のひとつ」は、
初読の際はピンと来なかったけれど、
第3部まで読んで再読すると涙無しには読めないな!となります。

44歳まで薄給ながらも幸せに働きまくっていたのが、
突然の解雇と投獄と借金である。
普通だったらフィレンツェ嫌いにならないかな。

政治的に目指すべき君主像は
善人とは言い難いローマのチェーザレと思いつつ、
それでもマキアヴェッリは政治センスゼロのフィレンツェを
愛し続けたのかなあ。と。

しかしまあ、この本を読んでびっくりするのが
フィレンツェの政治のダメダメっぷりなんですが。
それでも文化面であれだけ花開いたのは凄いなあと。
びっくりですよ。
出張先のマキアヴェッリへの追加予算を
ミケランジェロが預かって行くとか、凄い共演。
同時代にダヴィンチやラファエロもいる。
すごい。

フィレンツェには、この時代の建築物というか
街並みそのものが現代に残っているのか、と思うと、
胸にくる。
フィレンツェを駆け巡った『インフェルノ』を読んでも
グッと来なかったけれど、
『わが友マキアヴェッリ』を読むと行きたくなる。
マキアヴェッリの別荘跡地からも、フィレンツェを遠く眺めたい。

でもヴェネツィアももう一回いきたい。
というか、どこか旅行いきたい…。
コメント
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