「不要不急の外出自粛」「ソーシャルディスタンス」「集会自粛」……。
「暮らしの安心ダイヤル」に登録されている高齢者の方が対象、とのことですが、
この用紙を使わなくても大丈夫なので、
「集まること」「人と会うこと」「いっしょにご飯を食べること」など、
人の気持ちが高まり、
パワーアップされる行動や行為が制限されていることで、
目に見えない「生きる力」の減退が心配されます。
自分では、
「仕方のないこと」「がんばるしかない」「がんばれる」と思っていても、
ふとした瞬間に感じる「受け身」「自分からは何もできない」という「無力感」が、
知らず知らずのうちに前向きな心を蝕んでいくことは、
十分想像できます。
「人は人によって救われる」は鉄則だと思っています。
緊急事態のときこそ、
「集まらない」ことを前提に、
でも「行くことができる」「話すことができる」場所は、
さまざまな課題に対するセーフティラインとして必要だと思うのです。
そんな折、
社会福祉協議会さんが取り組んでいる、
「はがき」を使った「つながり作り」を知りました。
簡単なニュースを届け、
返信できるようなしくみです。
「暮らしの安心ダイヤル」に登録されている高齢者の方が対象、とのことですが、
何もないときは連絡不要だった人も、
こんな緊急事態のときは、
不安が募っているかもしれません。
子育てで孤立を感じている保護者の方もいるかもしれない、
と思うと、
さまざまな部署や市民団体が、それぞれが必要だと思う人のところに、
「一人じゃないよ」
「気持ちを伝えていいよ」
というメッセージを届けられたら、
この状態が解消した後のケアも、
ずいぶん違ってくると思います。
ちなみに、
阪南市の市民協働事業として開設している、
小中学生の放課後の居場所事業「キッズはらっぱ」でも、
居場所の開設はまだ再開していませんが、
子どもたちの不安や心細さだけでなく、日々の「うれしかったこと」や「こんなことができた!」にも寄り添うために、
「みんなの声をきかせて」という取り組みをしています。
この用紙を使わなくても大丈夫なので、
子どもたちが気持ちを我慢しないで、
吐き出せる機会になればと期待しています。
今回明らかになった課題を、
ぜひこれからに生かし、
「誰もひとりぼっちにしない、誰も排除しないまち」でありたいと願います。